新しいものづくりがわかるメディア

RSS


第二次世界大戦前に開発されたエニグマ暗号解読機のレプリカを製作

第二次世界大戦中、ドイツの「Enigma(エニグマ)」と呼ばれる暗号機で生成された高度な暗号をイギリスの数学者Alan Turing氏が解読し、連合軍の勝利に貢献したことは有名な話だ。

Enigmaはローター式暗号機で、ローター3枚または4枚の組み合わせ、順序、開始位置およびプラグ配線を使ってキーボードから打ち込んだ文字を別の文字に置換する暗号機。連合軍によるエニグマ暗号の解読には、Enigmaの暗号化ローターに相当する多数の回転ドラムが並んだ「Bombe」と呼ばれる機械が使われていたが、その前身といえる暗号解読機「Bomba Kryptologiczna」(以下、Bomba)のレプリカがTuring氏の母校であるケンブリッジ大学で作られた。ケンブリッジ大学の修士課程学生だったHal Evans氏が始めたプロジェクトで、ローターとリフレクター以外のほとんどの部品を一から作製し完成までに約1年を要したという。

Bombaは、ポーランドの数学者Marian Rejewski(レイェフスキ)氏が開発した暗号解読機。Rejewski氏は、第二次世界大戦前の1932年12月にエニグマ暗号を破ったことで知られる人物だ。Rejewski氏は暗号を解読し続け、解読を機械化して迅速に進めるため、1938年10月頃にBombaを開発した。Bombaは全部で6台作られたが、1939年9月のドイツ軍によるポーランド侵攻に伴い、Bombaが敵の手に渡るのを防ぐために全て破壊されたという。

Turing氏のBombeは、Rejewski氏が開発したBombaに着想を得て作られ、名称もBombaにちなんで付けられたともいわれるが、その仕組みは全く異なる。ケンブリッジ大学工学部を卒業したEvans氏は、「イギリスにおける暗号解読の成功はよく知られており、ポーランドの貢献も確かに認められてはいるが、その範囲と重要性は広く認識されてはいないと思う。1939年のイギリス人と比較して、ポーランド人がEnigmaについて非常によく理解していたということは注目に値する」と述べている。

fabcross for エンジニアより転載)

関連情報

おすすめ記事

 

コメント

今人気の記事はこちら

  1. Raspberry Piを搭載しRTK-GPS測位で正確に芝刈りできる自動ロボット芝刈り機「OpenMower」
  2. 好奇心とエラーが生んだ極彩色の3Dプリント——「積彩」が求める未知の驚き
  3. クラウドベースIDEを使いFPGAの基礎から応用まで学べるFPGAボード「STEPFPGA」
  4. そうめんの空箱とラズパイで昭和のゲームを作る
  5. Pi Zeroがクアッドコアに進化——「Raspberry Pi Zero 2 W」発売
  6. 趣味から仕事まで使える!Raspberry Pi(ラズパイ)の使い方とオススメキット
  7. オープンソースの3Dプリント技術を守ろう——特許出願の再審査を求めるためクラウドファンディングを開始
  8. CQ出版、GPUプログラミング入門を特集した「Interface 2022年8月号」を発売
  9. 日本3Dプリンター、0.02mm精度の3Dスキャナー「FreeScan UE Pro」発売
  10. 加工エリアは無限大——折り畳み可能なポータブルレーザー加工機「Optic」

ニュース

編集部のおすすめ

連載・シリーズ

注目のキーワード

もっと見る