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コンパクトなロール型電子デバイスを開発——一体型フィルター回路でスペースを10分の1に削減

Image courtesy Xiuling Li

コイルとコンデンサをモノリシックに統合することで、コンピューターチップにおけるフィルターの占有スペースを10分の1に削減することができた。この研究はイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校によるもので、2020年8月7日、『Advanced Functional Materials』に掲載された。

コイルとコンデンサで構成される電子フィルターは、特定の入力信号を除去または強化して、目的の出力信号を得るための回路で、電話やその他ワイヤレスデバイスにも不可欠なものだ。ただ構造上スペースを取るため、より小さくするための研究が行われている。

研究チームはこれまでに、ロール状のコイルとコンデンサの開発に成功している。この製造プロセスは、丸くなることで2次元から3次元へと自己組織化する性質を利用したもので、電子フィルターを構成する個々の要素を単一の部品に統合させ、省スペース化することを考えた。

今回の研究では、独立して設計されたコイルとコンデンサを含む、一体型3次元ロール構造を開発。デバイスが占めるスペースを大幅に減らすことができることを示した。

デバイスの製造では、まず、特殊なエッチングおよびリソグラフィーのプロセスを用いて、非常に薄い膜に2次元回路構成を形成し、単一の平面上でコイルとコンデンサを接続する。最後のエッチング工程で、積層された膜が自律的に丸まり始めて細い筒状になり、チップ上に配置することができる。

このようにして得られたロール状のフィルターをテストしたところ、現在の設計では、1〜10GHzの周波数範囲のアプリケーションに適していることが分かった。過去の研究でロール状の部品を用いてハイパワー用コイルも実現できたことから、MHz帯など他の周波数レンジへの適用も可能だと考えている。

研究チームによると、2次元膜の層上に回路構成を形成するために使用するパターンやマスクは、特定のデバイスに必要なあらゆる種類の電気的相互作用を得るように調整できるという。今回はいくつかの単純なフィルター設計を行ったが、理論的には同じ手法であらゆるフィルターネットワークの組み合わせを作成できるとしている。

fabcross for エンジニアより転載)

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