新しいものづくりがわかるメディア

RSS


発展途上国向けにフラットパック水車を開発——落差5m以下の河川でも発電可能

イギリス・スコットランドのCarruthers Renewablesは、2020年9月25日、スコットランドのストラスクライド大学高機能成形研究センター(AFRC)と提携し、発展途上国向けにフラットパック(平箱包装)水車の生産拡大を目指すと発表した。

Carruthers Renewablesは、138年における特許の歴史において初めて水車の特許を取得したという。元数学講師で土木エンジニアに転身したPenelope Carruthers氏が発明したことから、この水車は「Carruthers Wheel」と名付けられた。Carruthers Wheelは水の流れを妨げないことから、河川の生態系に悪影響を及ぼす心配もなく、環境に優しい設計だ。

特別設計のブレードによりさまざまな速度や流量で動作し、河川の潜在能力を最大限に活用して、低コストでの電力供給が期待できるという。従来の水車は、落差が5m以下の場所では設置コストがかかり過ぎるので、電力供給の場所として利用できなかったが、Carruthers Wheelは落差が5m以下の滝や川でも発電できる。

水が水車のホイール内を滑らかに動くため、これまでにない流量範囲での高い発電効率を実現できたという。今後は、英国工学物理研究会議(ESPRC)などから1年間で25万ポンド(約3400万円)の支援を受けるプロジェクトで、AFRCの専門家の協力の下、Carruthers Wheelの効率的な生産手法を模索していくとしている。

生産手法の確立後は、世界中で電力が配電されていない小規模コミュニティにフラットパックのCarruthers Wheelを提供する予定だ。特に、東南アジアやサハラ砂漠以南のアフリカには、落差が5m未満の河川や滝がある場所が何百万カ所もあるとされている。さらに、現地の非熟練労働者でもこの水車の設置やメンテナンスを行えることが強みとなるようだ。

fabcross for エンジニアより転載)

関連情報

おすすめ記事

 

コメント

今人気の記事はこちら

  1. 米海軍、強襲揚陸艦「エセックス」上で金属3Dプリンター導入実証実施
  2. 地下から無尽蔵のエネルギーを得る——MIT、強力マイクロ波を使って大深度地熱井を掘削
  3. 3Dプリントでデスクトップサイズの風洞試験装置を自作
  4. 造形サイズが2.7倍に拡大——FLASHFORGEデスクトップ家庭用3Dプリンター「Finder3」発売
  5. 特集は3Dものづくり入門——CQ出版、「トランジスタ技術」2022年9月号発売
  6. アシックス、パラメトリックデザイン手法と3Dプリント技術を活用した「ACTIBREEZE 3D SANDAL」を開発
  7. ラズパイとの違いは? 初心者向けArduinoの使い方とオススメキット
  8. DLP光造形3Dプリンター「RAYSHAPE」、サンステラ3Dモールで取り扱い開始
  9. スイッチサイエンスがM5Stackの工業用途向け開発プラットフォーム「M5Station」を販売開始
  10. DLP光造形3Dプリンター「RAYSHAPE」、サンステラ3Dモールで取り扱い開始

ニュース

編集部のおすすめ

連載・シリーズ

注目のキーワード

もっと見る