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閾値電圧を制御できる縦型有機デュアルベーストランジスタを開発

IAPP

ドレスデン工科大学の研究チームは、2つの独立した制御電極を持つ高性能な縦型有機トランジスタを開発した。フレキシブルなプリンテッドエレクトロニクスの幅広い応用に、一歩近づいたと言えるだろう。研究成果は、『Nature Communications』誌に2020年9月18日付で公開されている。

巻き取り式テレビや折り畳み式スマートフォンに必要な柔軟性のある電子回路には、高性能な有機トランジスタが不可欠だ。しかし、従来の横型有機薄膜トランジスタは非常に低速で、高周波用途には使用できなかった。特にRFIDのような低消費電力の論理回路では、動作周波数が高く、閾値電圧(Vth)の調整が可能なトランジスタの開発が必要となる。

今回開発した縦型有機トランジスタでは、空間的に分離した2つのベース電極を組み合わせることで、高いスイッチング周波数と調整可能な閾値電圧を実現した。単一のトランジスタであっても異なる論理状態を表現でき、シグナルインテグリティと低消費電力が保証されている。

今回の開発は、印刷技術を用いて作製するフレキシブルエレクトロニクス分野に、一石を投じるものだ。将来的には、RFIDのような無線通信や高解像度のフレキシブルディスプレイなどの高度な電子部品を有機部品が担い、シリコンを使用せずに済むようになるだろう。

「これまで、縦型有機トランジスタの電子回路への集積化は難しいと考えられていた。しかし今回報告したように、2つの独立した制御電極を持つ縦型有機トランジスタは、縦型トランジスタの利点である高いスイッチング周波数を維持しつつ、複雑な論理回路を実現することに適している」と、研究リーダーであるドレスデン工科大学応用光物理センター(IAPP)のHans Kleemann氏は述べている。

fabcross for エンジニアより転載)

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