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MIT、筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の会話を支援するウェアラブルセンサーを開発

マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームは、筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の顔に装着して、顔の小さな動きを測定できる伸縮可能な皮膚のようなデバイスを開発した。

ALSは進行すると筋肉をコントロールする能力が徐々に低下し、多くの場合、患者は話すことが困難になっていく。今回開発したデバイスを使用すれば、痙攣や笑顔など顔の小さな動きを感知して「大好きです」「お腹が空いています」といった種々の感情を測定し、伝えることができるようになるという。

ALS患者が従来使用している意思伝達装置の中には、今回開発したウェアラブルデバイスと同様に顔の筋肉を利用するものもあるが、非常にかさばる形状をしており、伝達の信頼性にも問題がある。

今回開発したウェアラブルデバイスは、伸縮性があり、薄く、軽く、使い捨てが可能だ。どんな肌の色でも化粧でカモフラージュすることによって、他の人からは装着していることが気づかないほど目立たない。薄いシリコンフィルムに埋め込まれた4つの窒化アルミニウム製センサーで構成されており、センサーは皮膚の機械的な変形を検出して電圧に変換する。

健常の被験者が、微笑む、頰をひねる、特定の文字の口の形にするなど、さまざまな顔の動きをして顔の各部分のひずみマップを作成し、デバイスを装着するのに適切な顔の位置を決定した。

また、皮膚の変形測定値を利用して、笑顔、口を開いた状態、口を閉じた状態を区別する機械学習アルゴリズムを開発した。このアルゴリズムを用いて、実際にデバイスを装着したALS患者2人がテストしたところ、3つの動きを約75%の精度で識別できた。健常者における精度は約87%だった。

現在は、センサーからハンドヘルド処理ユニットへの情報送信は有線で行われているが、ワイヤレスにすることも可能だという。

研究チームによると、患者本人ができる顔の動きに基づいて、フレーズや言葉のライブラリーが作成可能だ。それらを組み合わせることで、技術的には何千ものカスタマイズ可能なメッセージを作ることができる。また、センサー部品は大量生産が可能なため、研究チームは約10ドルでデバイスを作製できるだろうと見積もっている。

開発したデバイスは、患者のコミュニケーションを助けるだけでなく、病気の進行や治療効果の確認にも利用できるという。このデバイスを用いれば、患者への聞き取りや動作観察だけで重症度を見極めるのではなく、症状の定量的な指標が得られるようになるだろう。

fabcross for エンジニアより転載)

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