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360度の俯瞰合成映像でモニタリング——遠隔操作ロボット「JET」の実証実験を実施

OKIは2021年3月11日、日本航空が羽田空港でトライアル運用中の遠隔操作ロボット「JET」にリアルタイムリモートモニタリングシステム「フライングビュー」を搭載し、実証実験を実施したと発表した。

JETは現在、羽田空港第1ターミナルにおいて、搭乗手続きに関する案内や利用者からの問い合わせに対応している。空港スタッフがJETを通して、人やモノとの適切な距離を保ちながら、状況に応じた的確な案内を実施するためには、周囲の情報をより正確に把握する必要があった。

フライングビューは、4台の魚眼カメラと映像合成部、表示部で構成されており、カメラの映像から周囲360度の俯瞰映像を合成し、広域のシームレスなモニタリングが可能だ。カメラ映像の合成を映像処理能力の高いFPGA上で処理することで、小型/省電力で高画質の映像処理をリアルタイムで実行できる。

今回の実証実験では、人や設置物の存在、距離の直感的な把握に加え、人の表情や手荷物の識別、搭乗券/国際線を想定したパスポート記載内容の確認などを実施し、フライングビューの有効性を評価した。

JETでは、合成された俯瞰映像により、周囲の全体状況を1画面でリアルタイムに把握できる。この映像を用いたJETのサービス提供について検証した結果、空港スタッフが遠隔操作する場合、フライングビューを用いることで操作性が飛躍的に向上することが確認できた。

今後は実証実験の結果をもとに、JALへの高品質なサービス提案を進めるとともに、交通事業者におけるサービス向上のほか、省人化や非対面接客、働き方改革など、ニューノーマル時代に向けた課題解決を進めていく。

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