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電子機器を使わず加圧空気だけで歩くソフトロボットを開発——カメの動きがヒント

カリフォルニア大学サンディエゴ校の研究チームは、電子機器を使わず、加圧空気だけで動作する4足歩行のソフトロボットを開発した。カメのように互い違いに足を出しながら、リズミカルに動くことができる。玩具向けの低価格ロボットや、電子機器が利用できないMRIや鉱山シャフトに利用できる。研究結果は、2021年2月17日付の『Science Robotics』に掲載されている。

ソフトロボットは、人間の近くで安全に動作し、環境にも適応しやすいため、非常に注目が集まっている。加圧空気で動作するソフトロボットはこれまでにも開発されているが、その多くは何らかの電子機器を必要としている。回路基板をはじめ、バルブやポンプは、ロボットの脳や神経システムを構成する部品だが、一般的には大型で高価なもので、システムを複雑にする。

そこで研究チームは、軽量で低コストの空気圧システムで制御できる4足歩行のロボットを開発した。ロボットには柔らかいチューブとバルブを組み込み、障害物を検知する接触式ソフトセンサーも搭載する。制御や移動システムなどすべての機能に必要なのは、一定の加圧空気だけだ。

4本の足には、それぞれ3本の円筒形のチャンバーが筋肉の束のようにまとめられ、3つの自由度を持つことができる。足はインバーターとして働く3つのソフトバルブを環状につなげたリングオシレーターと連動している。チャンバーに加圧空気を順番に注入することで、ロボットは足先を回転させながら床を歩行する。ソフトバルブは、2極双投スイッチとして機能し、足の回転方向を反転させることができるので、全方位へ歩みを進められる。

リングオシレーターは、例えば人間がリズミカルに歩くときに働く、脊椎からの神経応答によって駆動する中枢パターン発生器(CPG)の機能を模倣している。また、カメのように対角にある2本の足をペアにして同時に動かすことで、制御を簡略化することができた。さらに、簡単なソフトセンサーを装着したことで、物体がセンサーに接触するとバルブのスイッチが反転し、半自律的に反対方向に動くことができる。

今後は、さまざまな障害物をよけながら、凹凸のある地面を歩行できるようにしたいと考えている。そのためには、より洗練されたセンサーネットワークや加圧空気システムが必要となるだろう。「本研究は、完全自律型で電子機器を不要とする歩行ロボットの実現に向け、基本的かつ重要なステップとなる」と、筆頭著者のDylan Drotman氏は語っている。

fabcross for エンジニアより転載)

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