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火星探査ローバーの技術を利用した、自転車用エアレスタイヤ「METL」を開発

ロサンゼルスに拠点を置くスタートアップSMART Tire Technologyは、NASAの宇宙技術を応用して、自転車用エアレスタイヤ「METL」を開発した。軽量で、耐久性が高く、砂利道も楽に進め、パンクの心配がないというもので、2022年の製品投入を予定している。

SMART Tire Technologyは、2020年に設立され、NASAの技術者らがアドバイザーとして参加しているスタートアップ。METLの元となったのは、NASAのグレン研究所が将来の火星探査ローバー向けに開発した高耐久性エアレスタイヤだという。

使用したNi-Tiベースの形状記憶合金(SMA)は、分子レベルで相転移するため、極端に変形しても元の形状に戻ることができる。ゴムのような弾力性とチタンのような強度を兼ね備え、衝撃吸収材として機能する。エアレスタイヤとして編み込むことで、岩が多い地形でもタイヤが傷つくことなく、楽に移動できるという。

このSMA技術は自転車だけではなく、自動車、旅客機、スポーツや軍事用途など、さまざまな分野での利用が見込まれる。メンテナンスも簡単で、従来のゴムタイヤに代わることで、廃棄物の削減にもつながると期待される。2022年の一般発売に続き、電動スクーター向けタイヤの発売も予定している。

fabcross for エンジニアより転載)

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