一緒にテレビを見ながらおしゃべりする「テレビ視聴ロボット」、NHK技研が開発
2021/06/03 12:00
NHK放送技術研究所が、人と一緒にテレビを視聴する「テレビ視聴ロボット」を開発している。
テレビ視聴ロボットは、テレビ番組の映像や音声からキーワードをリアルタイムに抽出することで、番組に関連した独り言をつぶやいたり、人と対話しようとしたりする。それにより、まるで家族や友人たちと一緒にテレビを見ているかのような楽しさやうれしさが体験できるとしている。
同ロボットを用いたテレビ視聴実験を16グループ(2人グループ、総人数32人)に対して実施したところ、「2人の会話が増えた」や「場が和んだ」と感じた人が多いという結果になった。
ロボットのつぶやきに対しては、全体の22%が「面白かった」、50%が「時々面白かった」と、ロボットとの会話に関しては38%が「楽しかった」、同じく38%が「時々楽しかった」と感じたとしている。また、「何度も同じことを言っていた」や「番組と合っていなかった」などの改善点があることも確認できた。
将来は、同ロボットとの会話などをきっかけに新たな気付きが生まれたり、コミュニケーションが広がったりすることを目指している。
テレビ視聴ロボットは同研究所の研究成果を紹介する「技研公開2021」(本年はオンライン開催)の場で公開中だ。