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お湯だけで堆肥化できる生分解性プラスチックを開発

UC Berkeley photo by Ting Xu

カリフォルニア大学バークレー校の研究チームは、水と熱だけで簡単に堆肥化できるプラスチックを開発した。特殊加工した酵素を組み込むことで、通常は日用品として使用可能で、使用後に温水につけると数日後には分子レベルにまで分解される。研究結果は、2021年4月21日付けで『Nature』に掲載されている。

プラスチックごみ問題の解決策として、近年さまざまな生分解性プラスチックが開発されているが、専用の装置でないと短期間で分解するのは難しい。今回研究チームは、プラスチックの製造段階でポリエステル分解酵素を混ぜ込むことで、簡単に堆肥化を可能にした。ただし、酵素がすぐにプラスチックを分解し始めないように、過去に開発したランダムヘテロポリマー(RHP)で酵素を包むことで、プラスチックの特性は変えずに、日用品として使えるようにしている。例えば、この変性ポリエステル繊維で作ったシャツは、汗をかいても冷水で洗濯しても大丈夫だという。

処分するときは、水と少しの熱を加えるだけで良い。実験では、40℃の水に浸けたポリエステルの一種PCL(ポリカプロラクトン)が、36時間でほぼ完全に分解していた。堆肥に混ぜたPLA(ポリ乳酸)も、1週間で大部分が分解された。

プラスチックの最大98%が小さい分子へ分解されるため、海洋汚染の原因となるマイクロプラスチックが生まれる心配もないという。この技術は、衣類や靴、電子機器など、さまざまな物のリサイクルのカギになるとしている。

fabcross for エンジニアより転載)

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