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自律水中ロボット「A2I2」を開発中——原発の調査や廃炉を安全に

英Rovcoと英Forth Engineering(Forth)らは、調査と作業のための自律水中ロボット「A2I2(Autonomous Aquatic Inspection and Intervention)」を開発している。「A2I2共同研究開発プロジェクト」で目指すのは、原子力発電所の貯水槽といった危険な環境下で作業する自律水中ロボットの開発だ。できるだけ離れた環境にオペレーターを配置して安全性を高める。

Forth が2021年3月21日に投稿したブログ記事では、同社の保有する施設内の120万Lプールで実施されたライブデモンストレーションの成功が発表されている。

2時間のデモンストレーションでは、A2I2がプールの中を自律的に移動して障害物との衝突を回避。床にあるアイテムを見付け、リモートのモニターにリアルタイムで画像を表示した。

A2I2の開発にあたってRovcoは、3Dコンピュータービジョン、SLAM、自律経路計画、機械学習(ML)を使用したシーン理解といった知覚テクノロジーを提供。事前情報のない環境、リモートコントロールが困難な状況での自律性を担保する。

一方Forthは、自律水中ロボットにソナーテクノロジーを組み込み、水中の障害物を検出して回避できるようにした。重要なインフラストラクチャの近くでも作業可能だ。加えて、自律水中ロボットの起動と回復、再充電および高帯域幅通信を提供する「Lilypadテクノロジー」を開発している。

同プロジェクトで開発のテクノロジーは、英国の原発「Sellafield」の施設内調査や、原子力廃止措置機関(NDA)の保有施設および英国全体の原子力計画の廃炉プロセスで役立てられるとしている。

fabcross for エンジニアより転載)

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