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わずか数マイクロメートルの構造をプリントできる3Dプリンターを開発

わずか数マイクロメートルの構造をプリントできる3Dプリンターが、スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)で開発された。

EPFLの研究者らが開発した3Dプリンターは、溶融エレクトロライティング(Melt Electrowriting:MEW)方式。自分たちが求める条件を満たすMEW方式3Dプリンターを見つけられなかったことから開発したもので、直径1~10マイクロメートルの構造を造形できる。MEWとは、直径1~100ナノメートルのナノファイバー製造に使われる溶融エレクトロスピニング法(溶融電界紡糸法)を3Dプリンティングに応用した技術だ。

EPFL Melt Electrowriting (MEW) 3D printer
EPFL Melt Electrowriting (MEW) 3D printer

EPFLが開発した3Dプリンターはプリント速度も速く、20×20mmの構造を2分ほどで造形できる。このプリンターのプロトタイプを設計したEPFLのエンジニアであるDeeke Ehmen氏は、ユーモアを交じえて「何をプリントするかにもよるが、普通はコーヒーを飲み終わるまでには完了する」と述べている。

この3Dプリンターは、主に生物学分野において、組織や細胞を培養するためのスキャフォールド(足場)の作成、センサーや生物医学(バイオメディカル)デバイスの製造など、さまざまな可能性を秘めているという。Ehmen氏は、この3Dプリンターの特徴に関して「あらゆる種類のプラスチックを含む多くの材料を使用できるという事実は、理論的にはどんな製品でも造形できることを意味する」と述べている。

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