こて先に自動的に基板を向けてくれるはんだ付け用ロボット「Robotic Helping Hand」
2021/08/13 07:30
こて先に基板を自動的に向けてくれるはんだ付け用ロボットのキット「Robotic Helping Hand」がKickstarterで人気だ。
はんだ付けの際、保持具を使って基板を固定すると楽に作業ができる。しかし、ねじの締め方が甘いと作業中に基板が動いてしまったり、基板の向きを変えたいときは両手を使うために作業を中断してはんだごてを置く必要があったりするなど、面倒なことも多い。そんな悩みに応えてくれる「かゆいところに手が届く」はんだ付け用基板保持具がRobotic Helping Handだ。
Robotic Helping Handは、はんだごてに取り付けたジャイロスコープでこて先の向きを検知し、それに合うようにサーボモーターを使って基板の向きを変える。
「Tracking」、「Lock」、「Calibrate」の3つのモードがあり、Trackingモードではこて先を追尾して基板の向きを変え、Lockモードでは基板を固定してはんだ付け作業を行う。Calibrateモードは、ジャイロスコープのその時の位置を基準として設定するためのモードだ。
Robotic Helping Handは、PCB、マイクロコントローラー、サーボモーターなどを含むキット。台座と、基板を保持してサーボモーターで動かされる雲台は、バッカーが3Dプリントすることを想定してSTLファイルで提供されるが、3Dプリント済みパーツを含むキットや組み立て済みの完成品も用意されている。
Robotic Helping Hand組み立てキットの価格は45ドル(約4900円)、3Dプリント済みパーツ付きセットは60ドル(約6600円)で、組み立て済みの完成品は85ドル(約9400円)。出荷は2021年9月の予定で、日本への送料は、3Dプリント済みパーツ付きセットが25ドル(約2700円)、それ以外は19ドル(約2100円)だ。
Robotic Helping Handは2021年8月18日までクラウドファンディングを実施するが、2021年8月11日時点で目標額350ドル(約3万8000円)を上回る約2200ドル(約24万円)を既に集めている。