ソディック、長時間高速安定造形に対応した金属3Dプリンター「LPM325S」を開発
2021/09/17 15:40
ソディックは2021年9月16日、金属3Dプリンター「LPM325S」を開発し、同年10月より受注を開始すると発表した。
同製品は、金属粉末の溶融凝固による3D造形と、造形物への基準面加工を1台の機械で完結できることが強みだ。粉末交換作業やメンテナンスなどによる非稼働時間を削減し、現場の生産性の鍵となる稼働率アップに貢献することをコンセプトに開発されている。
鉄やステンレス系金属粉末の他、新たにアルミ、チタンにも対応。MRS(粉末自動供給、粉末自動回収、粉末自動ふるい用のユニット)を標準装備していることも特徴で、材料交換についてはユーザー自身が粉末ごとのMRSを付け替えるだけで2時間以内に完了できる。また、複数の粉末による運用も1台の設備で対応可能だ。
金属蒸気の集積物(ヒューム)回収能力についても向上および最適化が図られている。稼働中に集積物を回収するヒュームコレクタの能力を改善し、集積物自体をたまりにくくすることで、メンテナンスの頻度を約2分の1(弊社従来機比)と削減している。
オプションとして造形モニタリング機能を搭載しており、造形異常の原因となる各要因を常時モニタリング、造形不良を未然に防止可能だ。また、保守点検時期を予測し、突発的な機械トラブルを回避できる点も強みだ。さらに、造形速度向上のためのオプションとしてデュアルレーザーを用意。従来比で2倍以上の造形速度を達成し、かつ同等の品質と安定造形が可能だ。
本体寸法は2160×2235×2240mm(周辺機器含む)、最大造形物寸法は250×250×250mm、最大積載質量は120kgだ。レーザー最大出力は500W、デュアルレーザー使用時の最大出力は1000Wとなる。販売予定価格は6000万円から(税抜き)を予定している。