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ゼロエミッションでの航海を実現——全長180フィートの水素動力カタマラン

ゼロエミッション化への要求は、工業デザインにも大きな影響を与えているようだ。スペインの工業デザインスタジオ「Ruma Design」がイタリアの国際デザインコンペティション「A’Design Award & Competition」に応募した水素動力カタマラン(双胴船)のコンセプト「Migma」は、ヨットのデザインの常識を打ち破るものだ。

ギリシャ語で「混合」を意味するMigmaと名付けられた全長180フィート(約54メートル)のカタマランのデザインは、ミニマリストとラクジュアリーの両方の印象を与える。全幅85フィート(約25.5メートル)の船体は、主にジュラルミン、ビーチ(ブナ)材、スマートグラス(液晶層に電圧を加えることで透明度をかえられるガラス)で作られている。動力源として液体水素タンクと固体高分子型燃料電池を搭載し、2基の推進モーターが2重反転プロペラを回転させて航行する。

生物の殻に着想を得たMigmaのエクステリアは、船の中核と重心に位置し、船底から伸びる背骨の形をした主階段でインテリアへとつながる。船内は3層構造で、最下層には調理室、客室と洗面所、中間層にはレセプションホール、サロンと会議室、最上層には操舵室とスカイラウンジが配置されている。

ビジネス会議とレクリエーションの両方の用途を意識してデザインされた電動カタマラン、Migmaは、A’Design Award & Competitionのヨット/船舶部門で、2020年度のIRON賞を受賞している。

fabcross for エンジニアより転載)

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