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カスタマイズできる3Dプリント製ボート——Tanaruz、再生可能な素材を使った電動ボートを初納品

3Dプリント製電動ボートを開発するオランダのスタートアップTanaruzは2022年4月8日、第1号となるボートを納品したと発表した。再利用可能なプラスチックを原料とし、オーナーはオンラインでボートのカスタマイズが可能だ。

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2020年設立のTanaruzは、自然に触れながら充実した時間を過ごせ、かつ環境にも優しいボートを提供するため、高度な3Dプリンティング技術と再利用が可能なプラスチックを採用した生産方式を開発した。

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最新のソフトウェアと生産技術で、オーナー好みのデザインにカスタマイズしたクリエイティブなボートを提供する。役目を終えたボートはリサイクルを経て新品に生まれ変わる、循環型経済(サーキュラーエコノミー)を目指している。

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ボートの材料はPP(ポリプロピレン)に30%のグラスファイバーを含有することで、高い強靭性や熱/薬品への耐性といった優れた機械特性を発揮する。ボートの造形用に最適化した3DプリンターはスイスのABB製で、独自のトラックモーションシステムとロボットアームが高速で高精度な造形を可能にする。造形は5日以内で完了し、およそ2週間で納品できるという。

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ボートの種類は「S」「DS」「DSI」「DDM」の4タイプを提供し、消火設備やライフジャケットといった安全装備、係留装置、ボート内外用の照明、航海計器、バッテリー、充電装置などを搭載する。それぞれの船体の長さや色、電動モーターのタイプや出力、ソーラーパネルの有無など、豊富なカスタマイズができるアプリも提供する。

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Sタイプは、オープン/インドアキャビンのどちらも備え、快適性を重視したオールインワンタイプで、価格は1万7500ユーロ(約240万円)~。DSタイプは、ショートクルージングに最適なオープンデッキデザインで、価格は1万5000ユーロ(約206万円)~。DSIタイプは、スピードを重視したデザインで、価格は1万7000ユーロ(約234万円)~。DDMタイプは、多目的に利用できる船室を備え、価格は2万ユーロ(約275万円)~となっている。

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