新しいものづくりがわかるメディア

RSS


イオン推進の静音ドローンが、生活圏などへ活躍の場を広げる

テクノロジースタートアップ企業の米Undefined Technologiesは2022年4月18日、イオン推進技術を特徴とする静音ドローン「Silent Ventus」の開発状況を発表した。

ドローンの騒音対策は、普及のための主要な課題だ。NASAの調査によると、ドローンの騒音は迷惑度の観点で最高ランクに分類される。商業用ドローンの騒音レベルは85~96 dBだが、これはアメリカの一般的な住宅地、工業地帯、商業地帯で許容される50~70 dBを大幅に上回る。

同社は2021年12月にSilent Ventusのテスト飛行を実施し、2分30秒の飛行中に機体の性能、飛行力学、耐久性、騒音レベルを評価した。従来型に対して飛行時間は5倍に伸び、騒音は85dB以下を達成した。Silent Ventusが搭載する機構は、既存のイオンスラスター技術と比べて、大気圏内でのイオン推進性能が最大160%に向上したという。

同社によればこの開発成果から、商品配達、警備、監視を含むさまざまな民間用途、あるいは軍事用途での商品化機会の創出が期待できるという。都市部でのラストワンマイルの貨物輸送分野の規制値である70dBを下回り、今後は飛行時間を延ばす段階に進む計画だ。

fabcross for エンジニアより転載)

関連情報

おすすめ記事

 

コメント

今人気の記事はこちら

  1. ラズパイオシロを自作しよう——Raspberry Pi Pico用オシロスコープ基板DIYキット「PL2302KIT」
  2. リチウムイオン電池より4倍高いエネルギー密度のリチウム空気電池を開発
  3. 航続距離1000kmのeVTOL「Vertiia」が初の飛行試験に成功
  4. FFF方式3Dプリンターを高速化——「Creality SONIC PAD」発売
  5. 基板のパターンが109キーボードの配列──はんだ付けだけで自由にキーボードを自作できる「FLINT キーボードを作ろうぜ!キット2」
  6. スペクトラム・テクノロジーがRaspberry Piを使いWi-Fi 6Eに対応した「WiFiプロトコル・アナライザ V2」を販売開始
  7. 土日で完成! 趣味のラズパイ BME680の測定データを小型ディスプレイに表示させる
  8. 電子工作初心者向け「ゼロからよくわかる! Arduinoで電子工作入門ガイド 改訂2版」発刊
  9. 手回し式靴下編み機を作って靴下を編んでみた
  10. 無線LAN対応ラズパイPico——スイッチサイエンス、技適取得済みの「Raspberry Pi Pico W」発売

ニュース

編集部のおすすめ

連載・シリーズ

注目のキーワード

もっと見る