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制作総費用は700ドル以下——Arduino搭載大型レーザーカッターを作ってみた

Arduino公式ブログが、Arduinoで制御する自作の大型レーザーカッターを紹介した。材料費は全て合計しても660ドル(約9万円)程度に抑えられている。

安価に購入できるレーザーカッターは加工エリアが小さく、水冷システムや排気装置を備えていないことも多い。自分が欲しいスペックのレーザーカッターは非常に高価であるため、Owen Schafer氏は自分で一からレーザーカッターを作ることにしたという。

Large-Format DIY CO2 Laser Cutter Controlled by Arduino

Schafer氏は、自作レーザーカッターに40Wの炭酸ガス(CO2)レーザーを採用している。ダイオードレーザーとは異なり、CO2レーザーは炭酸ガスで満たした大きなガラス管を使い、高電圧で炭酸ガス分子を励起し、その結果、加熱されたガスで非常に強力な光線を発生させる仕組みだ。その仕組み上、大量の熱が発生するため、ガラス管を冷却する水冷システムも作成した。段ボールなど切断したい素材と材料費との兼ね合いから出力は40Wに定めている。

Large-Format DIY CO2 Laser Cutter Controlled by Arduino

フレームの組み立てにはSchafer氏が以前作成したCADモデルを使い回しており、アルミ押し出し材をカットして、ボルトで固定している。さらに、X軸/Y軸方向にスライドするガントリープレートを採用しており、ステッピングモーター「NEMA17」とタイミングベルトで駆動している。ステッピングモーターは「A4988」ドライバーモジュールで駆動し、全体の制御には「Arduino Mega 2560」を使用している。

Large-Format DIY CO2 Laser Cutter Controlled by Arduino

レーザーカッター用のファームウェアにはMarlinベースの「MarLaser」を使用。レーザー管と電子機器を囲む筐体は合板で作製し、上下に開閉できるカバー部分には内部を見ることができるよう大きなアクリル製のぞき窓も設置している。筐体内部には動画撮影用に内部を照らして視認性を高めるLEDストリップを取り付けており、筐体内部から屋外に排気するための排煙装置も自作している。

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