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大型の金型造形に対応──大同特殊鋼がダイス鋼系3Dプリンター用金属粉末「LTX」を発売

LTXを用いた模擬型造形例

大同特殊鋼は、ダイス鋼系3Dプリンター用金属粉末「LTX」を開発し、2022年9月から販売を開始する。

LTXは同社の3Dプリンター用金属粉末「DAP-AM」シリーズの第二弾で、ダイカスト金型やプラスチック射出成形金型に適している。

これまでアルミニウムダイカストやプラスチック射出成形の金型には、一般的にSKD61(JIS鋼)の鋼材が使用されてきたが、SLM方式の3Dプリンターで造形した場合、熱応力で割れが発生していた。このため金型造形にはマルエージング鋼の粉末が用いられてきたが、SKD61に比べて型寿命が短いことや、特定化学物質のコバルトを含有していることなどの問題があった。

同社ではこれらの問題に対応するため、2021年4月にDAP-AMシリーズ第一弾として「HTC」を発売したが、150mm角以上の造形では割れ発生のリスクが高かった。

第二弾となるLTXではSKD61をSLM方式の造形に適した組成に調整し、150mm角以上の造形を可能にした。SKD61の鋼材で製造した金型と同等の金型性能が得られるため、3Dプリンターで造形する場合の金型冷却のメリットをそのまま活用できる。また、マルエージング鋼が含んでいたコバルトを含有していないことも特徴だ。

LTXTMの位置づけ

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