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8秒で250℃に到達——電磁誘導加熱式ホットエンド「Plasmics INo Trident」

FFF方式3Dプリンター用誘導加熱方式ホットエンド「Plasmics INo Trident」がKickstarterに登場し、出資を募っている。オーストリアのスタートアップPlasmicsによるプロジェクトだ。

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Plasmics INo Tridentは、電磁誘導を用いてノズルを加熱する3Dプリンター用ホットエンド。開発、製造はウィーンで行われ、ノズルはハイエンド工具鋼で作られており、耐摩耗性を備え長寿命だという。

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電磁誘導による加熱の応答性は優れ、ノズルのサイズを小さくしても安定した温度制御ができるという。さらに、フィラメントと温度センサーの距離を近づけることで温度測定の精度を高めており、迅速かつ正確な温度制御でプリント品質を向上する。

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ノズルのサイズを小さくすることで、ノズルの過熱と冷却速度もアップ。250℃の目標温度まで8秒で到達でき、他社製ホットエンドより大幅に短く、オーバーシュートもほとんどない。250℃から150℃に下がる時間は、冷却ファンを使わなくても19秒と短く、プリント中にフィラメントの交換が必要なマルチマテリアル造形の生産性を大幅に向上する。

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ノズルの最高温度は450℃で、工業グレードのフィラメントにも対応可能。Plasmics INo Tridentの動作にはFFF方式3Dプリンターのほか、制御ボードとしてのRaspberry Piとファームウェア「Klipper」の導入、24V50Wの電源入力が必要だ。

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Plasmics INo Tridentは、今なら数量限定早割価格319ユーロ(約4万6000円)で入手できる。2023年3月の出荷を予定しており、日本への送料は20ユーロ(約2800円)だ。

Plasmics INo Tridentは、2022年10月24日までクラウドファンディングを実施中。10月6日の時点で、1万7500ユーロ(約250万円)の目標額に対して約1万5000ユーロ(約220万円)を集めている。

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