Creality、安定した高速造形が可能なプロシューマー向け3Dプリンター「Sermoon D3」発売
2022/10/13 07:30
Crealityは、工業グレードの安定した造形が可能な密閉型FFF方式3Dプリンター「Sermoon D3」を発売した。ホビイスト向けの低価格帯3Dプリンターをメインに展開してきた同社が、プロ向け市場に本格参入する。
Sermoon D3は、工業デザイナー向けを想定した仕様になっており、プロトタイピングや治具、固定具の作製やデザイン検証など、広範な用途に活用できる。複雑な形状のパーツの小ロット量産にも対応でき、工業グレードの安定性で、迅速かつ高品質な生産を低コストで可能にする。
厚鋼板や航空宇宙用アルミニウムを用いた堅牢な筐体と、X/Y/Z軸は堅さ60HRCのステンレス鋼製ライナーシャフトでサポート。プリントヘッドの高速な動作でも、本体の安定性を維持するさらに、高トルクの精密モーターや、高耐久性タイミングベルトとプーリがマシンエラーを抑制し、造形精度を高める。
フィラメントを強力に排出するデュアルギアのダイレクトエクストルーダーと、冷却ファンを2台搭載。加えて、銅合金ノズルとバイメタルヒートブレークが、最高300℃の高温でもヒートクリープを抑制しながら長時間の運転を可能にする。フィラメントは標準タイプ(PLA、PLA-Wood、PETG、PET)から、高強度タイプ(ABS、PA66、ASA、PC、PC-ABS)、フレキシブルタイプ(TPU95A、TPC)、耐摩耗タイプ(PLA-CF、PA66-CF、PET-CF)の合計14種類に対応する。
本体に搭載した4.3インチのタッチスクリーンの他、Wi-Fiかイーサネットでインターネットに接続し、「Creality Prin」や「Creality Cloud App」を使ってリモート操作が可能。複数の3Dプリンターをつないで、バッチプリントにも対応する。1080P HDの内蔵ウェブカメラで造形プロセスを撮影し、リモートモニタリングやタイムラプス録画も可能だ。
本体サイズは553×576×656mmで重さは45kg。最大造形サイズは300×250×300mm、造形精度は±0.1mmで、既存モデル比で最大5倍の高速造形が可能だ。スライサーソフトは、「Creality Print」「Creality Slicer」「Cura」「Simplify3D」に対応する。公式サイトで販売しており、価格は2499ドル(約36万円)となっている。