6作品がノミネートされ、GUGEN2022大賞にはチーム田中郁也の「AISIG AI信号認識デバイス」が選ばれた。優秀賞は、チームLIFTの建設現場における人力輸送を代替する「ロープ自走式エレベーター」、チーム横綱の「Taito」の2作品が受賞した。

AISIG（AI SIGNAL RECOGNITION)は、視覚障害のある人が安心して横断歩道を渡るための歩行者用信号認識プロダクトだ。

視覚障害のある人は、音響式信号機の音や周囲の環境音などを頼りに横断歩道を渡っているが、音響式信号機の割合は約10％で、音が鳴らないものも多いという。本作品は、視覚障害のある人が、音響式でない信号機の表示を認識できるようサポートするデバイスだ。

本作品は、任意の地点にロープを張るだけでどこでも短区間の輸送が行える、ロープ上を自走するエレベーターだ。クレーンやロングスパンエレベーターが使えずに人力で行われていた輸送作業を代替し、効率がよく安全な建設作業を実現できるという。

バッテリー式で輸送機自体に動力が組み込まれシステム全体がコンパクトで設置が簡単であるため、短区間の輸送も効率よく行える。

Taitoは、高齢者に安全に使ってもらえるデジタル仏具がコンセプトだ。専用のカートリッジを差し込むと、炎のような光の揺らぎと白檀などの香りが、火気を使わずに安全に体験できるという。線香のような煙を演出して、視覚的に使用者の満足度を高め、簡単な供養の動作を残し使用時の充足感につながる工夫がされている。

一定期間使用しないと登録されたLINEアカウントにその旨のメッセージを送信するLINEと連携した高齢者見守り通知機能も付属している。

他は、Goodアイデア賞はN-Energyの「植物発電『N-Energy』」、学生賞はTeleStick Projectの「TeleStick ～時や場所を越えて『ふれる』配信システム～」、ほしいね！賞は御所実業高等学校 川島ゼミ Ｂの「簡易ホームセキュリティーボード」がそれぞれ受賞した。