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Raspberry Pi財団、プリント基板CADソフト「KiCad」への寄付金運動支援を発表——寄付金と同額の寄付に合意

Raspberry Pi財団は、電子設計自動化(EDA)用ソフトウェアスイート「KiCad」の公式Webサイトで毎年年末に実施される寄付金キャンペーンを支援するために、集まった寄付金と同額を最大5000ドルまで寄付すると発表した。

KiCadは、回路図キャプチャーとプリント基板(PCB)設計用途に開発されたオープンソースのCADツール群だ。電子回路を回路図形式で描き、コンポーネントや配線を視覚的に表現できる。KiCadを使うと、どこに何が接続されているか、また、使用可能な最小の銅トラック幅など、どのような設計ルールに従わなければならないかを把握でき、設計の確認をするために活用できる。

Raspberry Pi 4でも使用できるようになっており、最新のRaspberry Pi OS「Bullseye」イメージ上でコマンドラインからインストール可能だ。

記事執筆時点のKiCadはバージョン6で、2023年1月31日に安定版としてバージョン7のリリースが予定されている。今回募っている寄付金は、その次のバージョンとなるバージョン8開発のために使用される。寄付金キャンペーン期間は2022年12月1日から2023年1月15日までを予定している。

KiCad

Raspberry Pi財団は、2014年に、当時のKiCadにはなかった差動ペア配線サポートの追加作業に対して資金援助している。差動ペアとはPCB上の配線で形状やインピーダンスが制御されているもので、HDMIやUSBなどの高速信号に使用される。差動ペアのサポートだけでなく、その後もKiCadには多くの改良が加えられており、現在では一部のRaspberry Pi製品設計に使用できるまでになっている。

今回の寄付金キャンペーンでは、Raspberry Pi財団に加え、KiCad Services Corporation、Digi-Key、PCBWayがキャンペーン期間中に集まった寄付金と同額を寄付することに合意している。

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