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厚さはたったの11mm——世界最薄とうたうRaspberry Pi Zero搭載「ラジカセ」

1980年代に流行した「ブームボックス」と呼ばれる持ち運びできるラジカセを模した、Raspberry Pi Zero搭載の薄型「ラジカセ」ガジェットを、Raspberry Pi公式ブログが紹介している。

このガジェットは、プリント基板にアクティブ電子回路を搭載したポータブルサウンドシステムだ。アーティスティックなデザインを施した本体の大きさは360×560×11mmで、90デシベル以上の音量で音楽再生が可能だ。

ハードウェアはRaspberry Pi Zero 2 Wと、TDKの超薄型圧電(ピエゾ)スピーカー「PiezoListen」で構成。PiezoListenは薄型ながら90デシベル以上の出力が可能で、スピーカードライバーとしてTexas Instrumentsの「LM48580」を2個使用している。

The World’s Thinnest Boombox featuring Raspberry Pi Zero 2 W

音楽の再生にはPythonベースの音楽サーバー「Mopidy」を採用。Mopidyは拡張機能により各種音楽配信サービスの音源も再生できるが、記事執筆時点でこのガジェットではMicro SDカードに保存したファイルのみ再生可能だ。

タッチパネル部分の操作用に「CAP1166」静電容量式タッチセンサーを用いており、「Touch pHAT」で制御している。また、DACの統合にはGPIO端子に接続可能な「Pirate Audio」に加え、Texas InstrumentsのステレオDAC「PCM5100A」を使用している。VUメーターにはNeoPixel RGB LED24個を使用しており、「Pi VU Meter」プラグインにより音に合わせて個々のLEDが明滅する。

The World's Thinnest Boombox
The World's Thinnest Boombox
The World's Thinnest Boombox

本体前面部にはカセットテープを入れられるスロットがあり、背面にあるスイッチ以外に、カセットテープのはめ込み/取り外しによる電源オン/オフも可能だ。電源は、基板背面に取り付けた充電式5000mAhリチウムポリマーバッテリーを使用している。

カセットテープには隅に2個、中央に1個、ネオジム磁石を取り付けてあり、隅の磁石でテープを基板に固定させる。カセットテープ中央の磁石によって基板の裏側にあるリードスイッチが作動する仕組みで、カセットテープをスロットにはめ込むとリードスイッチが動作して電源がオンになり、スロットから取り外すと電源がオフになる。

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