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縫製不要のアパレル製造技術——Nature Architects、熱で自動変形する布を使った設計製造技術を開発

東京大学発スタートアップNature ArchitectsとA-POC ABLE ISSEY MIYAKEが、機能から形状を逆算するDFM(Direct Functional Modeling)の手法を用いて、熱を加えるだけで意図した立体に自動で変形する布「Steam Stretch」の設計製造技術を共同開発した。

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A-POC ABLE ISSEY MIYAKE のSteam Stretchは、熱を加えると特定の糸が収縮し、伸縮性を持つファブリックを作ることができる製造技術だ。Nature Architectsが、DFM手法を使って意図した立体に変形するよう、布の収縮パターンを計算。複雑なプリーツ形状の展開図を自動生成するアルゴリズムを開発し、設計プロセスを自動化した。これにより熱を加えるだけで立体化する、今までにない服が作製可能になった。

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収縮パターンの計算には、「ユーザーが求める機能から逆算してプロダクトの形状を決定する」という、Nature Architects独自の設計アルゴリズム群DFMを応用した。DFMでは、自然界では見られない特性を持つ「メタマテリアル」の単位構造の自動生成アルゴリズムなどを活用することで、機能から形状を逆算するというプロセスを実現している。

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2023年4月18日~23日のミラノデザインウィークの期間中、ISSEY MIYAKE / MILANにて「THINKING DESIGN, MAKING DESIGN: TYPE-V Nature Architects project」を開催し、そこで今回作製したプロダクトのプロトタイプを展示する予定だ。

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