新しいものづくりがわかるメディア

RSS


IKEAの空気質センサー「Vindriktning」をハックしてラズパイを組み込んでみた

Raspberry Pi公式ブログが、IKEAのエアークオリティ(空気質)センサー「Vindriktning」のハックについて解説した記事を公開した。

このVindriktningハックでは、Raspberry Pi Pico Wを用いてVindriktningをインターネットに接続させることを主な目的としている。

Hacking IKEA Vindriktning

Vindriktningのケース内部にあるプリント基板には、空気中のPM2.5を検出できる微粒子センサー「Cubic PM1006」が接続されている。この基板はマイクロコントローラー「Eastsoft ES7P001FGSA」を搭載しており、微粒子センサーで読み取った値に応じて本体前面LEDの色を変化させる仕組みだ。追加の電子部品を取り付ける際には、センサーへ取り込まれる空気の流れをさえぎることがないよう注意する必要がある。

Hacking IKEA Vindriktning

今回のハックでは、基板上のテストポイントを利用して機能を拡張している。基板上にはテストポイントがいくつかあるが、今回はUSB-C電源から最も遠いところにあるテストポイントを使用している。このテストポイントはUART経由で外部と通信できるため、テストポイントにジャンパー線をはんだ付けすることで、PM1006が測定した値データを取得している。また、「Raspberry Pi Debug Probe」を使用して、UART経由でデータを送り返すことも可能だ。

Hacking IKEA Vindriktning

記事ではBosch Sensortec製「BMP280」気圧センサーを使用した機能拡張についても触れており、GPIOピン接続について解説している。また、このハックでは取得した値データをクラウドに送信せず、Raspberry Pi Pico W上にローカルWebサーバーを立てて、HTTP GETリクエストでpingを送るとJSONファイルを取得できるようにしている。Raspberry Pi Pico W用ローカルWebサーバープログラムのコードは、GitHubで公開されている。

記事の筆者によるとVindriktningはハックしやすく、ケース内部のスペースに余裕があるので、各種センサーの追加や温湿度センサーの実装、さらにはマイクロコントローラーボードを完全に交換することも可能だとしている。

関連情報

おすすめ記事

 

コメント

ニュース

編集部のおすすめ

連載・シリーズ

注目のキーワード

もっと見る