科学部門の最高賞「UK Young Scientist of the Year 2023」を獲得したのは、「エコフレンドリーな日焼け止め」を開発したKaycee Deeryさん。市販の日焼け止めに含まれる紫外線吸収剤が、サンゴ礁の白化現象や海洋生物の遺伝子損傷の一因になっており、イギリスの水系にも流入していると知ったことをきっかけに、天然成分の日焼け止めの開発を決意。SPF9〜34の紫外線A波保護機能をもつ、天然オイル由来の日焼け止めを作成した。

一方、工学部門の最高賞である「UK Young Engineer of the Year 2023」はRanita Ariyibiさんが受賞。Ariyibiさんが開発したのは聴覚障害者とそうでない人のコミュニケーションを円滑にするスマートデバイス「InterSign」だ。InterSignはイギリス手話と英語の電子通訳として機能し、手話を認識して音声および画面上の文字情報として英語に変換する。また、スマートスピーカー「Alexa」と同じように指示を受けてアクションを起こすことも可能で、例えば手話による「help」のサインで、緊急通報や家族に電話することも可能だという。

コンペティションを運営するEngineeringUKの最高責任者であるHilary Leevers博士は「喜ばしいことに今年も多くの女子学生がエントリーし、科学と工学が誰にとっても身近で興味深いものであることを示している。受賞した2人には、間違いなく輝かしい未来が待っている。彼女らの活躍が、より多くの若者が科学と工学への情熱を育むきっかけになることを願う」と、コメントしている。

（fabcross for エンジニアより転載）