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映画「インターステラー」に登場するロボット「TARS」のミニチュアレプリカを作ってみた

映画「インターステラー」に登場するロボット「TARS」のミニチュアレプリカを作成したプロジェクトを、Raspberry Pi公式ブログが紹介した。

TARSは映画に登場するロボットのうちの1体であり、元は海兵隊所属でウィットに富んだ性格という設定だ。このTARSのミニレプリカを作ったCharlie Diaz氏は、プロジェクトの解説ページで、TARSのシンプルに見えるデザインの中に隠れているアイデアを説明している。

TARSの脚の関節部近くには並進運動の自由度があり、Diaz氏によると、中央の胴体モジュールを中心として脚部が回転する際、遊びとなるすき間を作る役割を果たしており、その結果、ロボットの脚部が地面に接触した後に動けなくなるようなこともなく前進できるようになっているという。

Diaz氏はTARSのミニレプリカを作り始める前に、実物大のコスチューム作製に挑戦しており、その際は、主軸が回転する正方形の穴にやすりをかけて、長方形の溝を複数作り、両脚部が上下にシフト可能な構造にすることで、脚を前に回転させるために必要な垂直方向のすき間を確保した。

映画に登場するTARSは中央の胴体部を縦2つに分割できるが、Diaz氏はよりシンプルな構造にし、胴体部の左右に2本の脚が付く形でミニレプリカを作製した。

TARS mini replica (version 1) TARS バージョン1

ミニレプリカのハードウェアには、Raspberry Pi 3 Model Bに加え、サーボ制御用サーボドライバーとしてAdafruit「PCA-9685」を用いているほか、脚を回転させるサーボモーター4個、5インチHDMIタッチスクリーンモニター、Bluetoothコントローラー、バッテリーを使用している。

記事執筆時点で、Diaz氏はTARSのミニレプリカを3バージョン作製済みで、バージョン1よりも信頼性の高いプロトタイプといえるバージョン3は、マットな表面仕上げとなっているようだ。

バージョン1ではアルミニウム製ケース、ポリカーボネート製の3Dプリント駆動部品、ポリカーボネート製の画面保護フィルムを使用していたが、テスト歩行時の衝撃で駆動部品が壊れてしまったため、4歩程度しか歩行できなかったとのことだ。これは、搭載していたニッケル水素バッテリーが重かったことや、胴体内部の重量配分が悪かったこと、歩行プログラムが十分に開発されていなかったことが原因だったという。

そこで、バージョン2の段階でニッケル水素バッテリーは軽量なLiPoバッテリーに換装され、バージョン3でもLiPoバッテリーが採用されている。

TARSミニレプリカ作製に必要なCADファイルやPythonで記述されたプログラムコードはプロジェクト解説ページで公開されている。

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