ラズパイと振動モーターで真北の方角を教えてくれる「コンパス」ベルトを作ってみた
2023/10/19 06:30
Raspberry Pi Pico Wで動作し、振動によって真北の方角を示してくれるベルト型コンパスガジェットをRaspberry Pi公式ブログが紹介した。
このガジェットはシンプルな仕組みで、市販のベルトに直径10mmのコイン型振動モーター8個を取り付け、真北の方角をモーターの振動によって示す仕組みだ。モーターの制御にはRaspberry Pi Pico Wを使用しており、USBケーブル経由でAndroidスマートフォンと接続している。
ガジェットにはスマートフォンから電力供給するため、バッテリーは不要だ。各モーターを収納するケースは3Dプリントしており、ベルトのハトメ穴2個に留める形で取り付けている。
ハトメ穴が2列並んでいるベルトであれば配線ケーブルを穴に通してモーターを取り付けられるが、違うタイプのベルトを使う場合は、モーター取り付けとケーブル配線の方法を別途考える必要があるとしている。また、使用中にケーブルがベルトの穴でこすれないよう、ハトメのような丈夫なパーツで穴を補強しておく必要がある。
Raspberry Pi Picoは十分な電流を供給するように設計されていないため、トランジスターアレイ「ULN2803A」を使用して、モーターとGND(グランド)との接続や切断を必要に応じてできるようにしている。
ファームウェアはシンプルな形式を採用しており、スマートフォンに接続されたUSBケーブル経由で、シリアル接続から0~1の範囲の数値を読み取った上で、その数値に対応するモーターを振動させている。例えば、0は装着者の前方、0.25は右方、0.5は後方、0.75は左方をそれぞれ意味する。
今回作成されたガジェットの部品代は総額15ユーロ(約2400円)程度で、Raspberry Pi公式ブログは手頃な価格で作成されたこのガジェットを評価している。