新しいものづくりがわかるメディア

RSS


生成AIによる著作権侵害問題、当面終息する気配なし

イメージ画像

全米作家協会と、作家であり脚本家であるGeorge R.R. Martin氏を含む17名の著名な作家が2023年9月19日、米OpenAIに対して著作権侵害の訴訟を起こした。訴状は、ニューヨーク州の連邦地方裁判所に提出された。

原告らは、幅広いジャンルのフィクション作品の作者達だ。訴状では、作品の登録著作権に対して、被告から明白かつ有害な侵害を受けたと指摘し、その救済を求めている。

被告となったOpenAIのLLM(大規模言語モデル)は、ユーザーのプロンプトやクエリに対して、人間が書いたような自然な文章で回答する。原告は、OpenAIが、許可を得ることも対価の支払いもなく、原告らの著作物を大量にコピーし、LLMに送り込んだとしている。

LLMは、原告の著作物(一次創作)を改変、要約もしくは独創的に発展させた、二次創作と呼ばれるコンテンツを生成する。原告は、これらの行為が作家らの生計能力を危険にさらしていると訴えた。

話題となった事件は、Martin氏の執筆によるドラマ「Game of Thrones」の原作「氷と炎の歌」に関わるものだ。2023年7月、未発表の最後の2巻である「冬の風」と「春の夢」を、ChatGPTを使用する第三者が、模倣するかたちで生成を試みた。

現在、OpenAIのWebサイトでは「Creative control」という項目で、画像生成モデルのトレーニングについて、著作者が自身の著作物の利用停止の要請である「オプトアウト」ができると記述している。

今回の訴訟は、過去にOpenAIが著作権侵害で訴えられた複数のケースに続くものであり、生成型AIサービスを提供する企業が、著作権をどう扱うべきか、という問題が再び浮上したかたちだ。

fabcross for エンジニアより転載)

関連情報

おすすめ記事

 

コメント

ニュース

編集部のおすすめ

連載・シリーズ

注目のキーワード

もっと見る