ライダーの視覚を支援する電動バイク「TS Ultra」——人工知能と機械学習を利用
2024/01/26 06:30
フィンランドの電動バイクメーカーVerge Motorcyclesは、2024年1月8日、同社のフラッグシップモデル「TS Ultra」を発表した。同モデルは、人工知能と機械学習を利用したカメラとレーダーを搭載し、安全性を高めるハードウェアとソフトウェアを装備している。
同社は2023年11月、無線でソフトウェアを更新するOver-the-Air(OTA)機能を核に、センサー、人工知能、ヒューマンマシンインターフェース(HMI)を含むソフトウェアプラットフォーム「Starmatter」を発表し、今回、「Starmatter Vision」としてTS Ultraに搭載した。
OTA機能は、スマートフォンのソフトウェアアップデートと同様に、バイクを制御するソフトウェアを継続的に更新する。更新の対象は、例えば、トラクションコントロールシステムの機能や、モーターの作動特性などだ。
TS Ultraには、同社が「Starmatter Dash」と呼ぶ大型のディスプレイをタンク上部に装備したことで、運転中に重要な情報を一目で確認できる。ほかに、直感的なハンドル操作によって、ライディングモードやグリップヒーターなどの機能を操作できる。
また、6台のカメラと前後2台の高解像度レーダーで、バイクの全周囲の状況を把握する。例えば、後方から急接近する危険車両の検出や、ウインカー操作と連動した死角部分の撮影など、走行中の空間認識能力を支援する「もう1つの目」として機能する。
リニューアルされたVerge TS UltraとStarmatter Visionは、2024年1月9日~12日にラスベガスで開催されたCES 2024で公開された。
(fabcross for エンジニアより転載)