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3次元都市モデル「PLATEAU」のデータで風洞実験用都市模型を3Dプリント

Bfullは2024年2月29日、3次元都市モデル「PLATEAU」を基にした風洞実験用の都市模型を3Dプリンターで製作したと発表した。

従来、風洞実験は、アクリル板や木材などを手作業で加工し、実際の街並みを表現した模型がよく用いられ、建物のディテールや地表の細かな凹凸の再現は難しかった。同模型は3Dプリンターを活用し、東京都の3次元都市モデルを800分の1スケールで造形した。

PLATEAUは国土交通省主導で整備されている3次元都市モデルで、航空測量などから得られたデータを基に開発されている。

3D CADによるデータ編集を施して内部を中空化し、形状再現が困難となる箇所は厚み増ししながら造形不良のリスクを考慮し、造形物の軽量化と外観を両立させた。地表は直径2mのパーツに分割し、造形時の制約に合わせてデータ上でさらに12分割した。

3D CADデータのスライスデータへの変換には、造形準備ソフトウェア「VoxelDance Additive」を使用。同社の技術「ウルトラファインサポート」により、サポート材とパーツの接点が最小化され、後処理工程を50%削減することに成功した。

建物と地表の造形には、大型光造形3Dプリンター「ZRapid iSLA byBfull」を使用した。同3Dプリンターでは800×800×400mmまでのプリントが可能で、風洞実験用都市模型の中心となる東京都庁も一体で造形した。ABSライク素材を用いて、東京都庁は透明色、地表や周囲の建物は白色でプリントした。

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