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指紋を読み取ると木箱のディスプレイにその人の写真を表示する「思い出ボックス」を自作

木箱のふたに指紋センサーと電子ペーパーディスプレイを組み込み、指紋をスキャンした人の写真をディスプレイに表示する「思い出ボックス」を、Raspberry Pi公式ブログが紹介した。

幼い息子が思い出を保存でき、生涯使えるような物を作りたいと思っていたソフトウェアエンジニアのMike Buss氏は、息子への誕生日プレゼントとして、木箱のふたに電子ペーパーディスプレイを組み込み、一日中、写真を入れ替えて表示させることにした。

Memory Box

加えて、Buss氏が指紋スキャナーを使っているところを見て以来、指紋スキャンをしたがるようになった息子のために、木箱のふたに指紋スキャナーも搭載することにしたとのことだ。誰かが指紋をスキャンするとその人にタグ付けされた写真を表示する仕組みで、例えば、祖母が親指の指紋をスキャンすると、祖母が写っている写真画像が表示される。

Memory Box

7.5インチ電子ペーパーディスプレイや指紋センサーの制御管理にはRaspberry Pi Zero Wを採用している。プロトタイプではWaveshareの電子ペーパーモジュール用ESP32ドライバーボードを使用していたが、SDカードリーダー、RTC、指紋スキャナーを使用して、タグ付けシステムを実装する関係上、マイクロコントローラーではなくシングルボードコンピューターを採用することにしたとのことだ。また、持ち運んで使えるようにUPS機能付きバッテリーモジュール「PiSugar 3」も使用している。

Memory Box

Raspberry Pi Zero WにインストールしたPostgreSQLデータベースに、写真画像、説明、画像にタグ付けされた人物のリストを保存しており、指紋をスキャンすると人物リストに対応した写真画像を参照して表示する仕組みだ。写真画像はiPhoneからWi-Fi経由でアップロードしており、独自開発したアプリ上で使いたい画像の説明入力やタグ付けをする。

Memory Box

アップロード画像などの処理用に、PythonスクリプトをRaspberry Piに追加しており、スクリプトは木箱が再起動するたびに実行される。また、電子ペーパーディスプレイに写真画像を表示させるための画像処理方法はフロイドスタインバーグ法を採用している。

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