今回の鑑定作業は、同社が提供する科学的原産地証明サービス「産地の証印」を活用した。同サービスは、ダイヤモンドの産地鑑定で用いられる技術を応用したもので、同社によると日本酒の原産地鑑定を行ったのは初めてとなる。

日本酒は、原材料が水と米だけのため、ワインなどと比較して原産地の鑑定が難しいと言われている。今回、水や米など分子レベルにまで解析し、オリジナルと一致するかどうかという鑑定を行った。実際の鑑定では、新潟、群馬、京都で作られた製造年月日の異なる日本酒合計9本を用意。鑑定の結果、酒蔵まで特定でき、原産地の鑑定に成功した。

原産地鑑定では「DNA鑑定」が一般的だが、日本酒はDNAを持たないため利用できなかった。しかし、産地の証印サービスを利用することで、原産地鑑定ができるようになる。日本酒の場合は、50～300万円程度から分析情報が作成できるとしている。