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ラズパイ全モデルでWaylandに対応——Raspberry Pi財団、Raspberry Pi OSの最新版をリリース

Raspberry Pi財団は2024年10月28日、Raspberry Pi OSの最新版をリリースした。Raspberry Piの全モデルで、ディスプレイ環境をX11からWaylandへ移行可能になる。

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2023年に発表したRaspberry Pi OS「Bookworm」は、Raspberry Pi 4/5のみがディスプレイサーバーWaylandにデフォルト設定されており、起動するとWaylandコンポジタが立ち上がるが、それ以前のモデルは引き続きX Window System(X11)を使用する必要があった。今回リリースした最新版では、Wayland用コンポジタをlabwcに設定することで、すべてのモデルでもWaylandへの移行が可能になる。

X Windowは長年にわたり、多くのLinuxディストリビューションで利用されてきたが、近年パフォーマンスや安全性に優れたWaylandの採用が進んでいる。Raspberry Pi OSにおいても2021年に発表した「Bullseye」では、Wayland用コンポジタとしても使えるX用ウィンドウマネージャーmutterに変更し、Waylandモードのオプション提供を開始した。

Bookwormではmutterからwayfireへ変更し、Raspberry Piハードウェア向けの最適化に時間を費やしたが、処理能力が低いモデルでの動作は難しかったという。そしてRaspberry Piのグラフィックスハードウェアにはwayfireよりlabwcが適しているという判断を経て、labwcの開発元の協力を得て最適化し、以前のモデルでもX並の速度でlabwcデスクトップを動作できるようになり、リリースを決定した。2024年10月28日以降にBookwormをアップデートすると、labwcへの切り替えを確認する通知が表示される。

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