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木こりになって木材でIoTデバイスを作ろう——FUJIMOCK FES(フジモックフェス)

富士山麓で間伐材を自力で調達し、テクノロジーを駆使してモックアップを作るというユニークなプログラム「FUJIMOCK FES」が今年も開催されます。

フジモックフェスは、間伐材を使ったプロトタイプを製作するプログラムです。10月から翌年4月までの間で5日に分けて開催されるセッションへの参加を通じて、プロの木こりから木材の伐採やチェーンソーを使った製材を教わったり、デジタル工作機械の使い方や木材を使ったプロトタイプ製作などが体験できます。

これまでに製作された作品もユニークなものが多いとのことで、プログラムの運営に携わるファブラボ鎌倉の渡辺さんに、過去の作品の一部をご紹介いただきました。

こちらはチェーンソーでカットした跡をあえて紋様として生かした電子時計。Konashiを使い、Javascriptでプログラミング。内部に仕込まれたLEDの光が、木材を透過して時間を表示する仕組みです。

こちらは木材を使ったRaspberry Piケース。子供用のPCを想定しているとのことで、木の温もりと親しみやすさを感じてもらいたいという思いから製作したそうです。

フジモックフェスで作られるのはハードウェアだけではありません。こちらは読み込んだ画像に合わせて、ヒノキ材をスリットに変換するプログラムを使った作品。フジモックフェスではプログラムを開発し、レーザーカッター用のデータが作れない人でも、画像さえあればユニークな作品が製作できるそうです。こちらのプログラムはWeb上でも公開されています。

木材を使った食器を開発する人もいます。輪切りにした丸太の木材は乾燥すると割れを起こしますが、乾燥しても割れない加工方法をフジモックフェスの期間中に編み出しました。人体に安全な特殊塗料で表面を塗装することで食器としての耐性も担保しつつ、年輪の美しさを際立たせることに成功。フジモックフェス終了後に製材工場まで作り、オンラインで販売もしているそうです。

こちらは割れた丸太を異なる木材で継いだ木皿で、日本の伝統的な技法である寄木を用いて製作しています。12時間もやすりがけをして仕上げた力作で、製作者の駒野さんはファブラボ鎌倉にスカウトされ、現在はスタッフとして活躍されているとのこと。

ものづくりに興味を持つのと同じぐらい、材料にも興味を持ってほしい

——今回から親子枠を設けたんですね。

渡辺さん:「子供も一緒に参加していいですか?」と毎年お問い合わせいただいていたのですが、安全面での理由で未成年の参加はお断りをしていました。しかしながら、オライリーの「子供が体験すべき50の危険なこと」という書籍が、私たちの考えをアップデートしてくれました。木こり体験、木工加工などは、多少「危ない」ことだとしても大人になるまで経験しない方が危ないと感じ、親子枠を設けました。

——このイベントへの参加を経て、どのようなことを参加者に持ち帰ってほしいですか?

渡辺さん:木材で何かを作りたいと思いつき、素材を入手する時、「どんな木材で作ろうかな」「この木材はどこから来ているのかな?」という視点を、フジモックフェス参加を機に持ってくださると嬉しいです。プログラミング、デジタル工作機械に興味を持つのと同じように、日本の森のこと、国産材の可能性を考えるきっかけになれればいいなと思っています。

フジモックフェスは現在応募受付中。開催概要や参加費など詳細はウェブサイトでご確認下さい。

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