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【PR】豊田市 オープンイノベーション推進事業

【PR】日本最大の工業都市「豊田市」がスタートアップを支援する理由

自動車産業の一大集積地にして、製造品出荷額13兆円と名実ともに日本一の工業都市、愛知県豊田市。その豊田市が地元企業と連携し、スタートアップの製品化を支援するアクセラレータープログラム「豊田市 オープンイノベーション推進事業」を10月に開始する。

自治体によるスタートアップ支援といえば補助金や税制優遇がイメージされがちだが、地元企業とのマッチングや試作フェーズでのメンタリング、量産後のマーケティング支援など、製品化を目指すスタートアップを豊田市の産業基盤を生かしたアクセラレータープログラムとなっている。

スタートアップ支援を本格化していくという豊田市の狙いは何か。

市内に1000社を超える製造業企業があり、人口約42万人のうち自動車産業従事者は約8万6000人という豊田市。
トヨタ自動車を中心に自動車産業で発展を遂げた都市だ。一方で近年では自動車産業自体の構造変化が進んでいることもあり、自動車に大きく依存した産業構造から脱却し新しい産業を創出することを、市では重要な課題と位置付けている。

そこで優れた生産能力を持つ市内の企業と製造ノウハウに精通したコーディネーターがタッグを組み、ハードウェアスタートアップの製品開発を支援することで、自動車以外の産業を生み出す礎(いしずえ)を築くべくスタートするのが今回のプログラムだ。

ベンチャーと製造パートナーとのギャップを埋める

今回の応募対象となるのは、日本国内に本社を置き、少なくとも原理試作を終え、量産化や資金調達に向けて開発を進めるフェーズのハードウェアスタートアップが対象となる。

プロジェクトに採択されると、スタートアップが要望するパートナー要件に合致した市内企業とメンターが各チームにアサインされ、4カ月間、試作開発を進める。2018年1月のデモデイがゴールだ。

開発費として50万円(上限額)の支援も受けられるが、このプログラムの最大の特徴は、自動車産業で培った技術力と品質を持つ企業を、「とよたイノベーションセンター」の経験豊かなコーディネーターがマッチングすることだ。
豊田市内で事業者同士のマッチングを行っている「とよたイノベーションセンター」は豊田商工会議所・豊田工業高等専門学校・豊田市の三者が共同で立ち上げた地元企業を支援する団体で、年間300件を超える市内企業からの相談に対応している。プロジェクト期間中は、経験豊富なコーディネーターがスタートアップと市内企業とのマッチングだけでなく、期間中はメンタリングや製造パートナーとの橋渡しなどスタートアップの伴走者としてサポートする予定だ。

試作をサポートする企業の中には新たな製品開発に意欲的な企業も少なくない。豊田市には「ものづくりミライ塾」というプロジェクトがある。20代から30代の若手人材が“社会に役立つ・いままでにない”をテーマとして共同で製品企画から製品化まで行い、世の中のニーズを見出し、実際に試作開発をする事で「気づき力」と「ものづくり力」を育成することが目的だ。
既に無人雪下ろし機や家庭用水素発生充填機、電動カートの開発を進めている。特に水素発生充填機については特許申請を検討するなど、ビジネス化に向けて具体的な取り組みが進んでいる。
「市内企業同士での新製品開発で成果が出始めていることから、スタートアップとのオープンイノベーションによる製品開発にも市として期待しています」(豊田市役所 玉手翼氏)

ものづくりミライ塾での活動の様子(出典:とよた産業ナビ) ものづくりミライ塾での活動の様子(出典:とよた産業ナビ)

経験豊富なコーディネーターがスタートアップと伴走

スタートアップにとって国内の製造業者と開発が進められることは、特に品質面で期待できる。一方、製造ロット数の少なさから対応が後回しになるケースや、要件定義で認識のズレが生まれやすいなど、交渉面での難しさを指摘する声も少なくない。

そういった課題も理解した上で、経験豊富なコーディネーターが積極的にスタートアップと市内企業との間に入ることで「製品化の壁」を打ち破りたいと、とよたイノベーションセンターの松崎氏は話す。「ベンチャーにとっては試作で製造パートナーに相談する際に要件を的確に伝えられなかったり、交渉やスケジュール調整がうまく進められなかったりといったことで、ハードルの高さを感じているケースも少なくないと思います。また、インターネットからの問い合わせには対応していない企業も国内ではまだ多く存在しています。

アクセラレータープログラムでは市内企業と製造業を熟知した、とよたイノベーションセンターがサポートすることで、双方にとってメリットのある取り組みになると見込んでいます」(とよたイノベーションセンター コーディネーター長 松﨑永志氏)

2017年にオープンするオープンイノベーションスペース

4カ月間の試作開発期間中は2017年秋オープン予定の「ものづくり創造拠点」がメイン拠点となる。工作機械を揃えた「ものづくりスペース」と、イベントや利用者間の交流に活用される「交流スペース」があり、定例の打合せやメンタリングから、工作機械を使った試作検証まで1カ所に集約して開発を進める。豊田市では2017年からの4カ年計画の中で、全国のスタートアップと市内中小企業をマッチングしていくことを掲げており、豊田市の産業施策の中でも重要な位置づけになっている。

対象は日本全国のあらゆるハードウェアスタートアップ

自動車産業のメッカということもあり、自動車などのモビリティやロボティクス分野のスタートアップが対象かと尋ねると、むしろ自動車以外の分野で製品化を目指すスタートアップからのエントリーに期待しているという。

「確かに豊田はクルマというイメージかもしれませんが、むしろこれまでに無かった分野のスタートアップをサポートすることで、新しい産業を創出したいと考えています。さまざまな技術の集合体であるクルマに関わる企業が集積する街だからこそ、異分野でも貢献できるポテンシャルは大きい。ぜひ、さまざまな分野のスタートアップにエントリーしてほしいと思います」(豊田市役所 小林洋明氏)

事務局をつとめる三菱UFJリサーチ&コンサルティング内の専用サイトでエントリーを受付中で、10月からプロジェクトが本格的にスタートする。
日本有数の豊かな産業基盤と、新たな市場を創造しようとするスタートアップの融合に期待したい。

とよたイノベーションセンターの松崎永志氏、豊田市役所 産業部の玉手翼氏、小林洋明氏 とよたイノベーションセンターの松崎永志氏、豊田市役所 産業部の玉手翼氏、小林洋明氏

豊田市 オープンイノベーション推進事業

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