ものづくりラボ短期集中連載
3Dプリンタを改造しよう!——滑らかに送り出せるフィラメントリールホルダー
「もっときれいにプリントする」、「もっと愛着がわく3Dプリンタにする」、「もっと3Dプリンタのことを理解する」の3つが目標の短期集中連載、3Dプリンタを改造しよう!の第2弾。
今回改造するのは、「滑らかに材料を送り出せるフィラメントリールホルダー」と、「振動を吸収する下駄」の2パーツです。
フィラメントリールホルダーとは?
FFF(熱溶融積層)方式の3Dプリンタでは、一般的に材料のフィラメントは、リールという円柱状のものに巻かれています。
3Dプリンタはフィラメントを少しずつ出してプリントするのですが、その際、リールから、フィラメントを少しずつ引っ張らなければなりません。
そこで、リールが回るのに抵抗があると、フィラメントを引っ張る力が足りなくなり、うまくプリントできなくなってしまいます。
そこで、フィラメントリールホルダーをつけ、リールがスムーズに回るようにして、フィラメントをスムーズにヘッドから押し出せるようにします。
では、改造していきましょう。
フィラメントリールホルダーは、こちらを参考に作っていきます。ここにあるデータはいろいろなサイズがあり、さらに拡大縮小してプリントすればさまざまなリールに対応でき、汎用性が高いです。
まず、フィラメントリールホルダーを作る際に必要な部品はこれです。
写真左上から、
- ベアリング(608)×2
- ナット(M8)×1
- ボルト(M8×45mm)×1
- ワッシャー(M8)×1
- 3Dプリントパーツ×3
まずは、3つのパーツをABSでプリントします。
リールが入るパーツは、使用するリールの穴のサイズと横幅によって、データを調整しましょう。
フィラメントリールホルダーは、熱くなることはないのでPLAでも大丈夫ですが、より強度があるABSの方がよいでしょう。
では、このパーツに、2つのベアリングを取り付けます。
あっ!!
ベアリングのサイズぴったりのデータでプリントしたので、ベアリングが穴に入りませんでした……。
穴の内側をヤスリで削ります。
入った!!
逆側からもベアリングを穴に入れます。
表裏の穴にベアリングを入れたら、そこにボルトを通します。
そして通したボルトにもう一つのパーツを通します。
通したパーツの中でボルトを締めます。
最後に、3つ目のパーツに、上で組み立てたパーツをネジ留めします。
では次に、元々BS01+についている、フィラメントのリールをかけておく金属棒の根元を留めている、4本のボルトを外します。
そして金属棒も緩めて外し、4つのネジ穴にフィラメントリールホルダーを合わせ、中からボルトを入れ、ナットで留めます。
そして、フィラメントのリールをホルダーに入れれば完成です。