開発中のフード3Dプリンタ「XYZ Food 3D Printer」レビュー
これが未来の食卓なのか——注目のフード3Dプリンタを使ってみた
これまで3Dプリンタの材料といえば樹脂や金属が中心だったが、現在多くのメーカーが開発しているのが食材を材料にしたフード3Dプリンタだ。
fabcrossでも、これまでに食材を出力できる3Dプリンタに関するニュースを通じて、製品化に向けたさまざまな取り組みを紹介してきた。
今回は、XYZprintingが開発中のフード3Dプリンタ「XYZ 3D Food Printer」を特別にお借りすることができたので、その使用感をお伝えしたい。
フード3Dプリンタの仕組み
今回お借りしたフードプリンターは食材カートリッジの中に材料を詰め、データに従って積層していく仕組みだ。
素材はあんこやチョコレート、パン/クッキー生地などを想定しているが、加熱や冷却機能は無いので、パンやクッキーなど、加熱が必要な食材の場合は別途オーブンレンジが必要だ。
今回お借りするに当たり、職場にはオーブンレンジが無いため、自宅で使用してみることにした。
とにかくデカい
自宅に届いたフードプリンターを設置してみると、とにかく大きい。隣のオーブンレンジと並べても高さがある分、かなり大きく感じる。製品化されたら、購入前にあらかじめ設置できるか確認しておいた方がよさそうだ。
さっそく調理を開始する。今回は、卵とバターを混ぜればクッキー生地が簡単に作れるクッキーミックスとこしあんで、洋菓子と和菓子という2種類のお菓子にトライする。
まずはクッキーから。食材カートリッジに生地を詰め込んでみるが、中でなかなか均一にならず苦戦。途中、何度か食材カートリッジの底を机に叩くようにして空気を抜きながら詰めていったが、どうしてもムラが出てしまった。
素材は均一に詰められなかったが、難なく材料の準備はできた。
次に、受け皿となる部分にクッキングシートを貼る。
食材カートリッジは最大3本まで挿入できる。クッキー生地であれば、ココアなどで着色することで最大3色まで造形できるそうだ。
本体前面にある液晶モニタで操作。セットされている食材カートリッジも表示される。
レシピは、USBメモリからデータを吸い出すかあらかじめ登録されたものから選択可能。
今回は、プリセットで登録されていたクッキーを選んでみる。
出力が開始されると押出機にあたる部分が移動して、食材カートリッジをマウント。ゆっくりと下に降りながら材料を射出していく。