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自作ゲームのススメ by TMCN

おもちゃは捨てるな!改造してリサイクルしろ! Kinectとプラレールで作る「プラレース」

前方のPCに映る自分のフォームを見ながら走る。 前方のPCに映る自分のフォームを見ながら走る。

早々にやってみる。ひじを直角にして、大きく振り上げて……と頭に描いて挑むものの、走るという行為を前にしてしかもそれがゲームとなると、どうしてもただジタバタ足を踏みならし、フォームのことなど頭から消える。そんなことを2、3回繰り返すうちにやはりこれではダメだと認識し、やっと正しいプレイヤーとして対峙することになる。

勝ち負けは一旦忘れ、動きに集中してリトライ。するとなんだか調子がいい。プラレールのスピードもいい感じ。プレイヤーというよりアスリートな気分で、しかもさっきよりタイムが上がっている。
正しいフォームをKinectはちゃんと検出してくれたみたいだ。

そしてすぐにまたやりたくなった。もちろんレースなので負けると悔しいというのもあるが、速さや強さには限界を感じても、正確さとなるともっといける気がしてくるのだ。次はもっとうまくできる、もっと速く列車を走らせることができる……気になる。そんなこんなで、さらなる高みを目指しプレイヤーを夢中にさせるゲームだとわかる。 

プラレースの構造は

プラレースはKinect、ゲート、列車の3つの技術パートから構成されている。

Kinectパートでは、Microsoft Kinect v2センサを使って2人のプレイヤーそれぞれの骨格データを処理する。肩、肘、手首の3点の3次元座標上の位置から、「肘が90度か」「左右にぶれずに前後に動かしているか」「腕を動かすスピードはどれくらいか」、膝についても「左右にぶれずに上下動しているか」「どれくらい骨盤近くまで上がっているか」などを測定している。これらのデータからフォームの正確さを判定し、判定結果は測定ポイントとして0~250の値(値が大きいほどきれいなフォーム)に換算される。

ゲートパートでは、スタートサインに合わせてレール上のストッパーが下がり、列車がスタートする。ゲートの入り口にはセンサがあり、列車が戻ってくるとストッパーが上がって、一周のタイムを測定する。 

ゲートパートでは、入り口のセンサが発車と到着を検知。 ゲートパートでは、入り口のセンサが発車と到着を検知。

最後の列車パートが、電子工作の中心部分。プラレール車両の中に、システムモジュール、Bluetoothモジュール、電源、モータードライバなどを格納し、Kinectパートから送られてきた測定ポイントを電圧に変換してモーターを駆動する仕組みになっている。

列車パートには、モータードライバなどが格納されている。 列車パートには、モータードライバなどが格納されている。

PC上には独自に開発されたソフトウェアによって、自分の姿と測定ポイントの値、タイムが表示される。今回の仕様ではレールの長さは約2mほど。プレイ時間は6~10秒くらいと短いが、前述のようについ何度もトライしたくなってしまうので、満足するまでやるとかなり息も上がり、心地よい疲労感に包まれる。

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