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新製品レビュー

使い勝手が進化した「ダヴィンチ 1.1 Plus」と低価格な「ハンドヘルド 3Dスキャナー」をレビュー

ネットワーク機能により本体だけで3Dプリントが可能

ダヴィンチ 1.1 Plusの大きな特徴は、ネットワーク機能(無線/有線LAN)の搭載によってXYZプリンティングが提供する3Dデータ共有サイト「XYZギャラリー」に直接接続ができること。これによって、パソコンに接続しなくても3Dプリントが可能になった。この機能はフロントパネルのカラータッチパネルを使って操作することができる。

カラータッチパネルでXYZギャラリーの3Dデータを指定してダウンロードしたり、フィラメントカートリッジやプリンタ内部の状態をグラフィカルに表示させたりできるようになった。 カラータッチパネルでXYZギャラリーの3Dデータを指定してダウンロードしたり、フィラメントカートリッジやプリンタ内部の状態をグラフィカルに表示させたりできるようになった。
ダヴィンチ 1.1 Plusではフィラメントを装着するガイドチューブ(上)の工夫によって、自動的にフィラメントがローディングされようになった。このフィラメントの装着手順もカラータッチパネルで確認しながら行えるなど(下)、初心者でも簡単に使えるようなさまざまな工夫が施されている。 ダヴィンチ 1.1 Plusではフィラメントを装着するガイドチューブ(上)の工夫によって、自動的にフィラメントがローディングされようになった。このフィラメントの装着手順もカラータッチパネルで確認しながら行えるなど(下)、初心者でも簡単に使えるようなさまざまな工夫が施されている。

キャビネット内のカメラで造形の様子をモバイルから確認可能

もう一つ、ダヴィンチ 1.1 Plusの大きな特徴は、キャビネット内にカメラユニットが搭載されたことだ。カメラの映像は専用アプリを利用することで、iPadやAndroidデバイスなどのモバイルデバイスから見ることができる。さらに、それらのデバイスで本体を操作することも可能なので、離れた場所で造形の様子をチェックしながら、トラブルがあったらその場で造形を停止させることができる。

キャビネット内部の天井に付けられたカメラユニット(左)。このカメラは、造形の完成時にプラットフォームが一番下に下がった状態で全体が写るように、角度が固定されている。そのため、造形の様子を終始チェックするにはできるだけプラットフォームの前寄りにフィラメントを出力させるなど、ちょっとしたコツが必要(右)。 キャビネット内部の天井に付けられたカメラユニット(左)。このカメラは、造形の完成時にプラットフォームが一番下に下がった状態で全体が写るように、角度が固定されている。そのため、造形の様子を終始チェックするにはできるだけプラットフォームの前寄りにフィラメントを出力させるなど、ちょっとしたコツが必要(右)。
専用アプリでは造形の一時停止などの操作が行え(左)、プラットフォームの温度やエクストルーダの状況なども知ることができる(右)。 専用アプリでは造形の一時停止などの操作が行え(左)、プラットフォームの温度やエクストルーダの状況なども知ることができる(右)。

造形物表面の仕上がりがスムーズに

ダヴィンチ 1.0とダヴィンチ 1.1 Plusで、ライブラリから同じ3Dデータをダウンロードし、造形結果を比較してみた。造形にかかった時間はほぼ同じ。しかし、ダヴィンチ 1.1 Plusの方が表面の仕上がりがきれいだ。

出力条件はともに、積層ピッチ:0.2mm/品質:非常に良い/速度:標準/シェル:普通/3D密度:中(20%)。左のダヴィンチ 1.0の造形では樹脂を重ねた層がはっきりとわかるが、右の1.1 Plusの造形では目立たない。 出力条件はともに、積層ピッチ:0.2mm/品質:非常に良い/速度:標準/シェル:普通/3D密度:中(20%)。左のダヴィンチ 1.0の造形では樹脂を重ねた層がはっきりとわかるが、右の1.1 Plusの造形では目立たない。

両機の比較検証を担当していただいた毛利さんに、ダヴィンチ 1.1 Plusの印象を伺った。

「ダヴィンチ 1.1 Plusは電源ケーブルを接続してWi-Fiの設定をするだけで、3Dオブジェクトを造形することができます。その手軽さがとてもいいと思いました。(造形の前に必要な)キャリブレーションも画面に表示される指示通りに調整すればいいので、初心者でも手軽に使えるでしょう」

一方で、気になった点もいくつかあるという。「フィラメントの冷却機構が付いていたら、仕上がりがもっときれいになると思います。フィラメントに関してはもっとバリエーションを増やしたり、サードパーティのものも使用できるようになればさらに楽しみ方が増えるのではないでしょうか」 

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