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いろんな匠に会いにいく

LED全盛の今、梨衣名が東京の下町で白熱電球を作ってみた

得意のはんだ付けで一気に完成へ

最後は仕上げの工程だ。
ストローの中を通って出ている電極と口金をはんだ付けする。
側面1か所、底に1か所。

はんだ付けに関しては慣れたもの。

2か所とも付いた。

ソケットにセットして……。

電流を流す。

 

点いた!

螺旋を描くフィラメントが、鮮やかに発光。
白熱電球ができあがった!

今回の挑戦もみごと大成功!

白熱電球はなくならない

いつものように、一日を振り返って感想を話してもらった。

──今回の電球作りはどうでした?
「工程は少ないんですけど、ひとつひとつの作業が繊細で、職人ワザの集合。コンマ何ミリ単位のワザにおどろきました。まさに日本の匠というか、精密な作業で見ているだけだと簡単なのに、いざやるとなると手がふるえて…集中力とテクニックが必要だと感じました。やりがいがあって、すごく楽しかったです」

──いちばん楽しかったのは?
「封じです。とり上げるタイミングとかスリリングでおもしろかったです。ガラスが溶けてステームと球が融合していくところとか見ていてわくわくしました」

──そういえば溶接好きでしたもんね。笑。細渕電球さんの印象は?
「やはり一流の職人さんたちの集まりだなと。機械にはできない臨機応変な微調整とか、かっこよかったです」

「あと、社長さんがキャラが濃くて……テレビ向きというか(笑)」

細渕電球の三代目社長、髙橋さん。タモリ倶楽部などの番組で自社の製品を紹介するうちにテレビ仕様のキャラが確立されてきた。尊敬する人はエジソンと、わかりやすい。 細渕電球の三代目社長、髙橋さん。タモリ倶楽部などの番組で自社の製品を紹介するうちにテレビ仕様のキャラが確立されてきた。尊敬する人はエジソンと、わかりやすい。

「あ、あと、同士の太陽くん! またどこかでいっしょに何かやりたいです!」

──LEDが定着し、白熱電球はまさに風前の灯火ですが。
「そうですね、実用品としてはもうLEDの時代なんだと思います。でも今回改めて思いましたが、電球っておしゃれですよね。光もLEDより広がりがあるし、フォルムもレトロな雰囲気でおしゃれだし、フィラメントの形を工夫するとかアートとしても使えるし。全体が「映え」なんですよね。だから完全には無くならないと思うんです。
初めて作ってみて、原理もわかったし、繊細な作業を経るからこその温かみのようなものを感じて、大好きになりました。電球をつかった「何か」を考えたいですね。ひとつだけじゃなくて、いっぱい集めて。点から面へ、温かみのある灯りが広がるのって、素敵だと思いません?」

レコード盤やカセットテープ、インスタントカメラ、活版印刷…。
時代の変遷とともに消えるといわれながら、いまだに根強い支持を集めたり、時を超えて再注目され見直されたりするものは少なくない。
単なるアナログ回帰ではなく、本質的な魅力があれば人は引き寄せられるのではないだろうか。いいものはいい、と実にシンプルに。
だとしたら、白熱電球もいずれまた、今とはちがう形で展開していくに違いない。
さりげなく「梨衣名プロデュース」なんてどこかに載っているかも。

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