BreadBoardManiacインタビュー
クラウドファンディングで始める、私が「欲しいモノ」のものづくり
クラウドファンディングに出資することでモノに新しい価値を
Kickstarterを活用して数々のプロダクトを送り出し、クラウドファンディングをものづくりのサイクルに取り込んできた二人だが、それでもクラウドファンディングは気軽に使える仕組みではないという。
「審査も結構厳しいし、多くの人に見てもらうためにはソーシャルメディアでそれなりのシェア数が必要とか、参加するにはまだハードルが高いと思います。何かしらの方法でハードルを下げて、もっと参加者が増えてくれればいいなと思います。
日本のクラウドファンディングサービスも盛り上がってほしいですね。Kickstarterと比べると十分な規模じゃないうえに手数料が高いということもあって、ものづくりでプロジェクトを立ち上げるにはまだ厳しい面もありますが、大きな企業が使ったりすれば面白いですよね」(高嶋さん)
それでもクラウドファンディングを使うことの意味は大きい。
「資金調達以上に、クラウドファンディングサイト自体がかなり強力な広告メディアとして機能しているのは大きいですね。普通なら開発予算のほかに宣伝の予算も必要だけど、1つの予算で2つのことをできるのはありがたいです。
ここまでやってみてデメリットよりもメリットが圧倒的に大きいし、今後もクラウドファンディングで無理のない範囲のお金を集めながらものづくりをやっていきたいですね。クラウドファンディングで成功した製品ラインアップを増やすことで自社のネットショップも盛り上げていきたいです」(林さん)
使っていて楽しくなるもの作りたい
クラウドファンディングを活用したものづくりを1年近く続けてきたことで、世界中の同志とのつながりが生まれ、蓄積したノウハウを磨き上げながら新しいプロダクトを次々と開発し続けるBreadBoardManiac。「自分の欲しいと思うものを届ける」というスタンスは今も変わっていない。
「電子工作上級者向け、初心者向けとバリエーションを広げながら、ユーザーを助ける製品や使っていて楽しくなる製品を通じて、より多くの人に価値を感じてもらえるようにできたらいいですね。最近ではメディアアートで電子工作を活用する若い人も増えてきているので、そういった人たちが私たちの製品を使ってハッピーになってもらえたらいいなと思います」(林さん)