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異色のMakerインタビュー

ビンタ目覚ましに指まで切りそうな野菜切断機まで、話題のおバカロボクイーンSimone Giertzを直撃

ノープランで作ってみる

おバカロボの基本はシンプルだ。Arduinoでプログラミングして、サーボモーターとリンクで動きを作り出す。Makerなら工夫すれば容易に作れるが、発想は真似できない。

——最初のアイデアから完成まではどんな手順で進んでいったのですか?

「ほんとはきちんと計画を立てて、家事を進めるみたいにやっていけばいいんでしょうけど、そんな感じにはならないわ。だって、ライアン・ゴズリング(カナダの俳優)の等身大ダンボール製ディスプレイに自分の頭をくっつけるような、おもしろくて、めちゃくちゃなアイデアが湧いてくるしね。
そんな時は、すぐにどうやって作るかだけをメモって、オンラインショップで部品を注文するわ。部品が手に入ったら、さっそく組み立て始めるんだけど、たいてうまく動かないんだなぁ、これが。なんとか動かそうと努力するんだけど、だんだんうんざりしてきちゃうのよ。時にはうまく動いたとしても、動きを見てやっぱりうんざりしちゃうこともよくあるわ。うんざりしたら、そこでマイブームは終わり。改良とか、余計なことは考えないで、次の作品作りに移ることにしてるわ。平均すると、アイデアが出てから最終的な形にするまで2〜3週間といったところね」 

自動で歯を磨いてくれるロボット(The Toothbrush Machine)だが、手で磨いた方がきれいで早いように思えるのだが……

——うまく動かない時はどうしているんですか?

「私の持っているハードウェアの知識だけではとても足りないから、ひたすらググって必要な情報を検索するの。でもわからないことも多いわ。『どうして私が作ったものが動かないの?』と打ち込むだけでは、検索エンジンも役に立つリストを引っぱり出せないし。野菜切断機(The Chopping Machine)の時は特に苦労したわ。Arduino Nanoを使ってPWMシグナルをコントロールしたんだけど、思っていた以上に短い波長が送られて包丁の動きがランダムになりすぎちゃった。最終的にはPWMシグナルをアナログに読み替えて制御することにしたら、うまくいったの。おかげでまだ私の指は5本とも残っているわ」 

野菜切断機のサーボモーターは制御が鍵。 野菜切断機のサーボモーターは制御が鍵。
結果的にとってもアブナイロボットとなった野菜切断機。

——ロボットを組み立てる時、何か特別な道具は使いますか?

「3Dプリンタもレーザーカッターも使ってきたけど、なんといっても一番好きな道具ははんだごてね。はんだ付けがうまくいった時は、天にも昇る、とってもハッピーな気持ちになるわ」 

はんだごてでワイヤーをつなぐ。Simoneが大好きな作業。 はんだごてでワイヤーをつなぐ。Simoneが大好きな作業。

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