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異色のMakerインタビュー

ビンタ目覚ましに指まで切りそうな野菜切断機まで、話題のおバカロボクイーンSimone Giertzを直撃

面白いけどやっぱり役に立たない最新作

Simoneは日常の役に立つロボット製作を目指す。目指す事が大切で、結果は役に立たなくても全く気にしない。それが彼女の流儀だ。

——今まで作ったロボットの中で、どのロボットが一番気に入っていますか?

「自動拍手機が一番気に入っているわ。たぶん時間も一番かかっているはずだし。いくつもの違った部品を組み込まなければならなかったから。うまくできたわりには、ユニークなものになったわ。たたき起こし目覚まし機も大好きだわ。その後に取り憑かれることになる作品群の最初だから」

——一連のロボットを見ていると、朝に関係するものが多いように思いますが……。

「そうね。とにかく朝が苦手で。ほんとは昼くらいに起きる生活が理想なんだけど、そうもいかないわ。起きたらやることも多いし。少しでも役に立たないかなと思って作ったロボットは多いわ。朝食機、歯磨き機、口紅塗り機などはみんなそうね」 

自動で口紅を塗ってくれるロボット(Lipstick Robot)。でもやっぱり、自分でやった方がいいのでは?

——今作っているロボット、あるいはこれから作ろうとしているロボットを教えてください。

「それはトップシークレットよ。教えられないわ(笑)。でも、最新作を4月7日に公開したの。昔からあるアイデア商品で、ヘルメットにビールを付けて、缶を手で持たなくても飲みながら歩き回れるビールヘルメットというのがあるんだけど、それを見て思ったの。ポップコーンでできたら楽しいんじゃないかって。これを付けて映画を見れば、手を使わずにすむから映画に集中できるわ。どんなものかは、動画で見てね」 

次から次へとポップコーンを口へ運んでくれるポップコーンヘルメット(Popcorn Helmet)。あたり一面にゴミと化したポップコーンが散乱する。

人気のYouTuberとして

——Simoneさんは今は何かの組織に属していますか? それとも全くのフリーランスですか?

「今は完全にフリーランスよ。特にここ6か月はフルタイムで働く発明家ってとこだと思うわ。ともかく、素敵なおバカロボを作ってYouTubeにあげて世界のみんなに見てもらう事を考えているわ

——普通の人がYouTubeで自分の作品を多くの人に見せられる時代が来ました。あなたもそんなYouTuberの一人だと思いますが、そのことについてはどう思いますか?

とってもすばらしい、ワクワクすることだと思うわ。マーケティングのためにお金を一銭も使うことなく、自分の作品を世界中に見せることができるなんて、少し前の時代にはまったく考えられなかったんだから」

——最後に日本のMakerに何かメッセージがありますか?

「ともかく、YouTubeで私の作品を見てほしいわ。必ず楽しめるから。よろしくね」

人気YouTuberとなったSimoneさん。欧米各国はもちろん日本のテレビに出たことも。これからも私たちをおバカロボで楽しませてくれるはずだ。 

YouTubeで自身のロボットを熱く語るSimoneさん。次はどんなおバカロボを生み出すのだろう。 YouTubeで自身のロボットを熱く語るSimoneさん。次はどんなおバカロボを生み出すのだろう。

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