Solid Concepts、レーザー焼結方式3Dプリンタを用いて金属製拳銃を製造
2013/11/13 17:15
Solid Conceptsは2013年11月7日、3Dプリンタにより金属製の拳銃を製造し、試射にも成功したと発表した。製造には直接金属レーザー焼結方式(DMLS:Direct Metal Laser Sintered)および選択的レーザー焼結方式(SLS:Selective Laser Sintered)を利用。材料には17-4ステンレス鋼やニッケル合金インコネル625を用いた。同社は試作品の製造を請け負う企業。
これらの3Dプリント方式は、最近になって低価格化の進んでいるワイヤー状のプラスチック材料を使うFDM(熱熔解積層法)の3Dプリンタとは異なり、粉末状の金属材料をレーザーで焼結させることで造形を行う。機械も非常に大型で価格も高価なものとなる。粉末焼結式とも呼ばれ、材料の金属粉末を薄く敷いたところにレーザーを照射して、その熱で溶融・焼結させる。ひとつの層ができたら、再び粉末を敷いて次の層を焼結する作業を繰り返す。最後に粉の中から完成したオブジェクトを取り出して細部の加工を行う形になる。材料には金属だけでなく、セラミックや樹脂も利用できる。
同社では金属製の銃を製造した目的について、金属3Dプリンタの信頼性、正確性、有用性を証明するためだとしている。実際、発射の際に生じる2万psi(ポンド毎平方インチ、約138MPa)もの燃焼ガス圧力にも耐え、命中精度、耐久度も優れた結果になっているという。
なお、同社は連邦銃火器ライセンス(FFL)を所持しており、同社による金属製銃の製造は合法だ。