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ハーバード大研究者、3Dプリンティング技術を使った高性能極小電池で受賞

ハーバード大学などの研究チームが、これまでの商用二次電池の1000分の1サイズという極小の二次電池を3Dプリントする技術を開発した。この研究は11月20日にIDTechEx Printed Electronics USA 2013 eventにおいてAcademic R&D Awardを獲得した。

ハーバード大学の材料科学研究者Jennifer Lewis博士は、新たな機能性インクを考案し、電池とその他の単純な電子部品のための特別な3Dプリントノズルと押出機を作成した。この機能性インクには、異なる化合物のナノ粒子、例えば電池のためのリチウムとワイヤーのための銀が含まれており、室温で液体としてプリントされ、プリント後は固体になる。3Dプリント技術を利用することで、電子機器と電池を同時に製造できるため、これまで不可能だった形状の装置も可能になる。

3Dプリンタで製造された電池の電極

また、この技術で製造される電池は1mm3(市販の充電式電池の1000分の1)と、とても小さいことが特徴だ。しかも、このサイズでありながら、充放電速度、サイクル寿命、そして出力密度の点で、商業電池に匹敵する電気化学的性能を持つという。

ますます小さなデバイスが開発される近年、電池の小型化は大きな課題だった。現在は、この電池を生物医学装置、マイクロ無人偵察機、分散型のセンサアレイなどに幅広く応用する研究が進んでいる。

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