新しいものづくりがわかるメディア

RSS


オープンソースでArduino互換の脳波計プロジェクトが資金募集中

オープンソース開発された脳波計を手ごろな価格で生産し、より多くの人が手にすることができるようにするためのプロジェクトがKickstarterで資金募集を開始した。開発されたOpenBCI(Brain-Computer Interface)は、Arduino互換の8チャンネルEEG(脳波)プラットフォームだ。高品質な生の脳波データにアクセスすることができる。

このプロジェクトは、ハードウェアとソフトウェアの共同開発を通じて、脳科学における革新を加速するオープンソース運動を形にすることを目指している。Kickstarterで得た資金は、手頃な価格で誰もがアクセスできる規模でOpenBCIを製造するために使われる予定だ。

BCIは現在、医療では認知や感覚運動機能の損傷、不安や抑うつなどの症状の支援に利用され、さらにアーティスト、ミュージシャン、ダンサーなどがより没入型の体験を提供するためにも用いられるようになっている。OpenBCIは、これまで誰も考えもつかないようなおもちゃや道具に繋がる可能性がある。

開発チームはOpenBCIボードのプロトタイプを開発し、その機能と信号品質は確認済みだ。現在は安全性を高め、よりポータブルかつウェアラブルなものにするために、彼らはOpenBCIボードにBluetoothインターフェースを加えたいと考えている。またローカルデータストレージ用のSDカードスロットをボードに統合したいとも考えている。 

KickstarterでリリースされるOpenBCI Boardバージョン3 KickstarterでリリースされるOpenBCI Boardバージョン3

OpenBCIボードは、脳波を使ってライトを点滅させたりモーターを動かしたりできるようにしてあるほか、ハードウェアだけでなく、脳波を視覚化し処理する、テンプレートのコンピュータプログラムも用意された。また、ハードウェアのデータを、一般的に使用されるオープンソースの脳波信号処理アプリケーション(「BrainBay」、「OpenVibe」など)にアクセスできるように取り組んでいるところという。

ベーシックOpenBCI脳波ビジュアライザのスクリーンショット。強いアルファ波を示している。 ベーシックOpenBCI脳波ビジュアライザのスクリーンショット。強いアルファ波を示している。

Kickstarterでは現在、269ドル(約2万7800円)以上出資するとOpenBCI Boardが早期購入できる(日本への送料が25ドル必要)。資金調達目標の10万ドルに対して、記事執筆時点で半分近い4万7000ドル(約480万円)が集まっている。

関連情報

おすすめ記事

 

コメント

ニュース

編集部のおすすめ

連載・シリーズ

注目のキーワード

もっと見る