簡単に肉や魚の鮮度/品質を調べられるデバイス、Indiegogoに登場
2014/04/08 17:00
クラウドファンディングサイトIndiegogoで、肉や魚の鮮度や品質を簡単に調べられるデバイス「PERES」が資金調達を開始し、注目を集めている。目標額は10万ドル(約1032万円)だ。
PERESは世界初のポータブル「電子鼻」と呼ぶべき製品で、牛肉、豚肉、鶏肉、魚肉などにセンサ部を近づけると、新鮮か、健康に有害かどうか、食中毒のリスクがあるか、しばらくの間冷却されないままだったかどうかなどをBluetoothで接続したスマートフォンのアプリが知らせてくれる。
WHOによると、200種類以上の病気が食べものを介して広まり、毎年、先進国に住む人の3人に1人が食中毒などにかかる可能性があると発表している。実際に、PERESプロジェクトCEOのAugustas Alesiunas氏とその妻がひどい食中毒を経験したのをきっかけに、食べものの鮮度や品質を簡単にチェックできるデバイスを作ろうと決心したという。
分解しつつある牛肉、豚肉、鶏肉、魚の近くでは、100種類以上の揮発性有機化合物が検出され、そのいくつかは、新鮮さの指標として用いることができるという。PERESには、温度、湿度、アンモニア、揮発性有機化合物の4つのセンサがあり、サンプルの揮発性有機化合物の量を検出。測定値を温度と湿度を考慮して調整して判定する。現在、特許出願中だ。
使い方は、デバイスを食品に向けて、ボタンを押すだけ。データはBluetoothによってスマートフォンやタブレットに送信され、詳細な結果と安全性に関する勧告がアプリに表示される。
現状、すでに科学的研究は完了し、2つ目のプロトタイプも85%できている。Android向けアプリは100%、iOS向けアプリは35%のところまでできており、初回出荷は2014年7月の予定だ。
PERES5色のうちひとつを早期入手するには120ドル(約1万2000円)以上の出資が必要(日本への送料は別途15ドル)。4月1日に開始したこのプロジェクトは、記事執筆時点で目標の5分の1に当たる2万ドルを集めている。