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個人が町工場に相談できるメイカーズスペース「Garage Sumida」がオープン

東京都墨田区にものづくりスペース「Garage Sumida」が2014年4月にオープンした。 デジタルファブリケーションツールが気軽に利用できるだけでなく、技術者によるレクチャーやものづくりに関する相談、高度な金属加工にも対応できるのが特徴だ。

運営は墨田区で板金・プレス加工を生業とする浜野製作所だ。空き工場をリノベーションして作られた施設内には3Dプリンタやレーザーカッター、CNCといった代表的なデジタルファブリケーションツールが用意され、利用者の相談に同社の技術者を中心とするスタッフが対応する。 

個人向け3Dプリンタ「Replicator 2X」(左)と「B9 creator」(右)。 個人向け3Dプリンタ「Replicator 2X」(左)と「B9 creator」(右)。

Garage Sumidaは墨田区内の空き工場などを新しいものづくり拠点に改修するプロジェクトに助成する「平成25(2013)年度墨田区新ものづくり創出拠点整備補助金」に採択された事業で、最大の特徴は町工場との連携だ。量産に向けた試作や特殊な加工など、Garage Sumidaの設備では対応できない高度な技術や加工が必要な場合も、浜野製作所や提携する町工場と連携することで、個人での趣味のものづくりから、企業の製品開発まで幅広く対応できる。

既に電動車いすを開発製造するベンチャー企業WHILLがこの施設を使って、車体部品を開発するなどの事例もあり、利用に関する問い合わせも多く寄せられているという。 

浜野製作所の工場内。個人やスタートアップ企業からの試作・量産における金属加工の相談にも対応できる。 浜野製作所の工場内。個人やスタートアップ企業からの試作・量産における金属加工の相談にも対応できる。

運営を担当する浜野製作所の小林亮氏は「これまでも個人やベンチャー企業からの相談は受けてきたが、Garage Sumidaでは、より気軽に相談できる場を提供したい。また若い人だけでなく、定年退職してものづくりを引退したシニア層がもう一度ものづくりをする場としても機能して欲しい」と話し、個人、法人、老若男女問わずに幅広く利用されることを期待している。

今後は利用者のニーズに応じてサービス内容と利用体系を拡充させながら、ワークショップなどのイベント開催も予定しているという。

Garage Sumidaは京成押上線八広駅から徒歩10分。利用に関する相談・問い合わせはWebサイトで受け付けている。 

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